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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈下〉
無効化能力の実態
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「キャスト・ジャミングって、魔法の妨害電波のことだっけ?」

「電波ではないが」

キャスト・ジャミングは、魔法式が事象に付随する情報体・エイドスに働きかけるのを妨害する魔法の一種だ。広い定義でいえば無系統魔法と同じ性質を有している。同じように相手の魔法を無効化する『領域干渉』という魔法がある。この術式は、自分の中心とした一定のエリアに対して、何の情報改変も伴わない、干渉力のみが実義された魔法式を作用させることにより、他者の魔法式の干渉をシャットアウトする技法である。これに対してキャスト・ジャミング無意味なサイオン波を大量に散布することで、魔法式のエイドスに働きかけるプロセスを阻害する技術だ。領域干渉はある意味で、魔法を予約することにより、他者の魔法の割り込みを防止するものであり、基本的に相手より強い干渉力が必要とされる。

一方、キャスト・ジャミングは他のユーザーがデータをアップロードしようとしている無線回線の基地局に対して、大量のアクセス要求を行うことによりアップロードの速度を極端に低下させるもんで、干渉力の強弱は問題はない。代わりに、四系統八種全ての魔法を妨害できるサイオンノイズ。周波数を頻繁に変えて不原則に切り替える事により、一本の送信アンテナを全て塞ぐような電波を作り出すことが必要不可欠。

「あれって、特殊な石が必要じゃなかったけ。アンティ何とかって」

「アンティナイトよ、エリカちゃん。あれはとても高価なモノだと聞きましたが」

アンティナイトというのは、この条件を満たすサイオンノイズを作り出す物質として知られている。魔法師自身の演算でキャスト・ジャミング用のノイズを作り出すのは困難な事だ。領域干渉とは異なり、相手も自分も魔法発動を阻害されてしまうからだ。魔法師本人がキャスト・ジャミング用ので意識をノイズでの構成をしようとも無意識に拒否してしまうからだ。その為、キャスト・ジャミング使用をする条件はアンティナイトというのが必要不可欠なのだが。俺のはキャスト・ジャミングでも領域干渉でもない。

「俺は持っていないし、さっきのは例えとして挙げたものだ。それにアンティナイトは軍事物資だ、いくら軍事に伝手があってもそれは使わんさ」

「えっ?でも魔法の無効化は領域干渉か情報強化とかキャスト・ジャミング以外はないはずですが」

実際に声を発した美月のようであるが、実際見たエリカも見ていないレオも訳が分からないと言う感じだ。

「じゃあ、例えばとする。このコップに入った水をコップごと凍らせる。周りは氷となってコップと水に氷も一緒となる」

俺が説明をしている間に、水が入ったコップを凍らせた。これ自体はCAD無しでも使えるが、速さが段違いに違うからなのか。

「そして俺の無効化の力を手に纏わしてから、凍
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