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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈上〉
巡回×取り締まり
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竹と竹が打ち鳴らされている音、時折金属的な響きすら帯びる音響であるが、二人が交える剣劇の激しさを想像するのみ。

「なあ、エリカ。女子剣道でこんなにレベルは高いのか?」

「違う・・・・あたしの見た壬生紗弥香とは、まるで別人。たった二年でこんなに腕を上げるなんて・・・・」

俺と蒼太からの目でも違いは分かる。たった二年であれほど打ち込めるとは思えない、過去の情報と今の壬生を照らし合わせても違いが分かる。すると両者は真っ向からの打ち下ろした。

「相討ち?」

「いや、違うな」

桐原の竹刀は壬生の左上腕を捉え、壬生の竹刀は桐原の右肩に食い込んでいる。この勝負は壬生の勝ちだ。そのまま負けを認めればいいが、相手は剣術部で魔法を使う相手だ。魔法を使ってくる確率は高いから一応いつでもいけるように、準備をしておくが。そしたら予想通りになった。

「真剣なら致命傷よ。あたしの方は骨に届いていない。素直に負けを認めなさい」

凛とした表情で勝利を宣言する壬生。その言葉に桐原は顔を歪めた。壬生の指摘通り、感情を否定しようとしても、剣士としてのプライドも認めてしまっているのか。

「は、はははは・・・・。真剣なら?俺の身体は斬れてないぜ?壬生、お前、真剣勝負がお望みか?だったら・・・・お望み通り、真剣で相手をしてやるよ!」

桐原が右手で左手首にあるCADを起動した。あれは振動系・近接戦闘用魔法『高周波ブレード』だ。だからなのか、ギャラリーたちは皆耳を抑えている。ガラスを引っ掻いたような不快な騒音を聞いているからだ。青ざめた顔をする生徒もいるが、左手一本で竹刀を振り下ろす桐原。それをかわして後ろへと後退するも、胴の部分が切れていた。

「どうだ壬生、これが真剣だ!」

再び壬生に向かって振り下ろされる片手剣。その眼前で俺は割り込んでから、片手に無効化のを纏った手で受け止める。桐原は驚きもしながらだったが、魔法をそのままキャンセルしガラスの音が聞こえなくなったらそのまま首根っこを掴み、左手を抑え込むようにして投げ落とした。で、今の状況から見ても桐原の左手首を掴んでいる状態だ。エリカは耳を抑えていたが俺が片手で真剣を掴んだと思い目を瞑ったら音と共に目を開ける。そうすると、エリカは一真の左手を見るが無傷のようで一安心したと。

小体育館別名闘技場で静寂を破ったのは、悪意がにじむ囁き声だったがそれを聞き逃さないために蒼太が次々と捕まえる。一時的に蒼太は風術を使えるようにしたので、風を使って逃げないように拘束し一塊に集めた蒼太。悪意の声が「誰だ、アイツ?」「見た事ないけど」「新入生じゃないか?」「そういえばあたし、二科の新入生が風紀委員に選ばれたって聞いたよ」とここまではよかったが、「見ろよ、ウィードだ」「補欠が出しゃばっているのか?
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