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遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
三話 私の弟です。
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◆◇◆
「さて、だいたい作りたいデッキは作れたかな?」
私の目の前にズラリと並べられているデッキ達。それを見るデスガイドの表情は優れない。なぜに?
『どれもこれもエゲツないものばかりでしたね。』
全く酷い事を言うな。どれもこれも(私だけが)楽しめるデッキじゃないか。それをエゲツないとは……。
『なんか優希さんとデュエルする人が可哀想に思えてきましたよ』
「なんで??そんな酷いデッキは作ってないよ??」
私が作ったのは合計10個。ガチ5個、ネタ3個、メタ2個だ。アクションカードメタは作ったが頑張れば突破できるのにな〜。
何デッキを組もうかと考えていると、やや幼い声が部屋の外から響く
「姉ちゃ〜ん。起きてるー?もうご飯だよー!」
恐らく弟の徹だろう
「わかったー!今行くねー」
とりあえず返事しておくか。しかしすぐに行きたいのだが一つ問題点が……。
チラッとさりげなく隣に座っているデスガイド見る。ニコニコしながら、首を傾げる。
『私は別に大丈夫ですよ。凡人には見えませんから。』
「よかった」
こんなのが私の側に居るのを見られたら、変な噂をされてしまう
『こんなのって……。けど、実体化して、優希さんに
触れる
(
悪戯
)
する事もできますよ♪』
「ルビがおかしい??」
一体私に何をする気だよ!
「何をって……ナニですかね〜」
だ、駄目だ、こいつ……。
デスガイドの言動に頭を抱える。
『困ってる優希さんも可愛いですね♪って、そんなことより晩御飯行かなくていいんですか?』
「あっ……。忘れてた!」
扉を開け放ち、ダッと駆け出す。あっ……リビング何処?
◆◇◆
どうにかしてリビングに辿り着き、家族と共に夕食を食べる事ができた。初対面とは思えないくらい溶け込めてホッとしたのはまた別の話。
そして、今は弟の徹と共にテレビを見ている最中……。というか、弟を眺めている。
クリクリとした大きめの瞳に、鮮やかなハニーブラウンの髪の毛。
撫でたら、さぞ気持ちいだろうな〜……はっ!イカンイカン、思考がブラコンになっていた。
ハッと我に帰ると徹がジト目で私を睨んでいた。
あっ……ジト目も案外可愛い……ってイカンイカン!また思考が変な方向に
私には、ブラコンの性癖はないはずなのだが……。まさかデスガイドの影響か??
「姉ちゃん……さっきから見てきてどうしたの?」
「うっ??な、なんでもないよ!」
絶対何かあるだろと目が訴えかけてくる。ヤバい、このままじゃあ変な誤解される??
「と、徹。デュエルしようか?」
デュエルと聞いた我が弟は目の色がわかりやすく変化する。
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