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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈上〉
反対×挑発
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俺らの権限でもそのキーワードは摘発対象となっている。護衛も少し怒り気味だ。

「取り繕っても仕方がないでしょう。それとも、全校生徒の三分の一以上を摘発するつもりですか?ブルームとウィードの間の区別は、学校制度に組み込まれた、学校が認めらるものです。そしてブルームとウィードには、区別を根拠付けるだけの実力差があります。風紀委員は、ルールに従わない生徒を実力で取り締まる役職だ。実力に劣るウィードには務まらない」

まるで傲慢とも言えないようなセリフを長々と言った副会長。

「確かに風紀委員会は実力主義だが、実力にも色々あってな。一真君は特例として取り締まる権限を持ち、魔法を使った相手でも取り押さえる事が出来る対人戦闘のエキスパートだ。それと展開中の起動式を読み取り発動される魔法を予測する目と頭脳もある」

「対人戦闘のエキスパート?それに起動式を読み取るだって!?基礎単一工程の起動式だってアルファベット三万字相当の情報力があるんですよ。それを一瞬で読み取る事ができるはずがない!」

予想外の言葉を聞かされて、副会長は反射的に問い返した。予想外というより信じられないと言った方が早い。対人戦闘のエキスパートもだが、起動式を読み取るという事が信じられないのだろ。そんな事はできるはずがない「常識」である。

「つまり彼は起動式を読み取り、魔法が発動されたとしてもどのような対処ができるのかも分かるのだよ。当校のルールとしては、使おうとした魔法の種類、規模によって罰則が異なる。入学式2日目で新入生同士の争いも彼の権限で取り押さえ、罰則をした。まあそれは後で言うとして真由美みたいに魔法式発動前の状態で起動式を破壊してしまうと、どんな魔法なのか不明に終わる。ただ展開を完了を待つのも本末転倒だ。起動式を展開中の段階でキャンセルできれば、その方が安全だ。一真君も2日目のときにそうやった。彼は今まで罪状が確定できずに、結果的に軽い罰で済まされての未遂犯抑止力になる」

「・・・・しかしですね、いくら対人戦闘のエキスパートでも相手は魔法師です。違反の現場にいたとしても、魔法の発動を阻止できるのは不可能に近いかと」

「そんなもんは一科の一年生も変わらんだろうし、二年も同じだ。魔法を後から発動して、相手の魔法の発動を阻止できるスキルの持ち主は何人いるというのだ?それに私が彼を委員会に欲する理由はもう一つある。今まで二科の生徒が風紀委員に任命されたことはなかった。それはつまり、二科の生徒による魔法使用違反も、一科の生徒が取り締まってきたということだ。君の言う通り当校は、一科生と二科生の間に感情的な溝がある。一科の生徒が二科の生徒を取り締まり、その逆は無いという構造は、この溝を深めることになっていた。私が指揮する委員会が差別意識を助長するというのは、私の好むと
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