暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
波の狭間で
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全五発なので、自分達が奪う前に一発撃たれたことになる。
いずれにせよ、これが今の自分達の武器の全てだ。大切にしていかなくては。
「くれっぐれも無駄撃ちなんてすんじゃないわよ」
「そんなことしないよぉ」
「乱射魔がよくゆー……」
「爆弾魔に言われたくないよ」
ムムム、と顔をつき合わせた後、はぁと肩の力を抜くのは毎度の事。
「まぁ、あたしはあんたと違って
器用度
(
DEX
)
ぜんっぜん上げてないから、あたしが持ってるよりは結果は出ると思うけどさ。…………ダメージが出ないのはこの際しょーがないとして、絶対に外さないよーに」
「分かってるって♪」
信用ならないなー、とばかりのジト目の一瞥をきっちりよこし、リラは用途不明のぶっといパイプから腰を浮かせた。
二人がいるのは、実用一本筋のコンクリート床から察せられる通り、客用の区画ではない。この、マンモス級に巨大な豪華客船《セントライア》の核といっても過言ではない、エンジンルームである。
しかし、数分前までゴウン、ゴウン、と鈍く大きな駆動音を響かせていた鋼鉄の塊は、現在完全に沈黙してしまっている。
「…………コントロールルームは落とされたみたいだね」
「ったぁく、SP連中ももう少し気合入れなさいよね」
そうボヤきたくなるリラの気持ちは痛いほど分かるが、しかしSPというのは役割的にボディーガードであって特殊部隊などではない。つまり、飛んできた銃弾から雇い主を庇う盾とはなれるが、侵入者を撃退するほどの矛になれないのだ。
しかし、リラがいうほどSPも腑抜けではないらしい。
エンジンルームの重い扉を通した向こうから、微かな銃撃音がかすかに響いてきている。少なくとも、無抵抗でやられるほど大人しいチワワでいるつもりはないらしい。
「……気張るわよ」
「はぁーい」
本当に分かってんだろうなコイツ、と横目で睨みながら、二人の少女は扉の外へ踊り出る。
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