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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.1〜スカリエッティ脱獄事件〜
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因たる、この卑しい囚人を殺すかね?」

スカリエッティがいやらしい笑みを浮かべる。

彼はもうこの世に興味などなく、別にこのまま殺されても何の文句もなかった。むしろ、ユーノがこのまま怒りに身を任せて、自分を殺しにかかってきてくれた方が、ずいぶんと面白い光景が見れそうだと内心期待していた。

だが・・・・。

「いや。そんなことはしない」
「なんだ、つまらん」

自分の望んだ結末は訪れず、期待を裏切られたスカリエッティは、むしろ軽い失望感をユーノに抱いた。

「なら、君の用はすでに果たされた。ここにいても君できることは何もない、早く家に帰って、せめてあの聖王の器に仮初の幸せでも・・・・」

そこから先の言葉は続かなかった。

なぜなら、次の瞬間、スカリエッティはユーノに突き飛ばされ、壁に叩きつけられてしまったからである。

「が、かはっ!?」
「仮初になんかさせない、させるもんか」

気がつけば、スカリエッティはユーノにより首を掴まれ、壁に押し付けられていた。

異常を感知したのか、すぐさま警報が鳴り響く。

1分以内には看守たちがここに到着するだろう。

「あまり、僕をなめるな。ヴィヴィオを救う方法は完全には見つからなかったが、その取っ掛かりくらいは掴んでいる」
「・・・・・・・・・・な・・に?」
「だけど、もし、ヴィヴィオが死に、この事実が知られれば、なのはは絶対に自分を責める。『自分の魔法が義娘の命を奪ったしまった』ってね。でも、僕はそんななのはは見たくないんだ。だから、全てを誰にも知られずに秘密裏に運ぶ必要がある。でも、僕一人だけではどうしても無理なんだ。だから、同じように秘密を知る君の助けがいるんだ。他の誰でもない君のね」
「・・・・・・・・」

そして、ユーノはスカリエッティから離れ、右手を差し出す。

「同盟を結ぼう、スカリエッティ。ここから出してやる。勿論、君の娘たちもいっしょに。だから、僕に協力してくれ」

差し出された腕を見ながら、スカリエッティは思案した。

そして、その右手を自分の右手で掴み、堅い握手を交わす。

「同盟成立だね」
「ああ、これからよろしく頼むよ・・・・・」
「そこの二人とも、そこを動くな!!」

スカリエッティの言葉をさえぎり、看守たちが部屋に押し寄せてきた。

「おやおや、そうこうしている内に、看守たちに囲まれてしまったが、手はあるんだろね」
「もちろんさ」

そして、ユーノは看守たちの方を向く。

「君たち、来て早々悪いけど、舞台から退場してもらおう」

そう言うと、ユーノの目の前に、翡翠色のキューブ型の物体が現れる。

「エアボンバー・5フェイスリリース」

瞬間、あたり一面が吹き飛び、看守たちが薙
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