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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
本編
第二話
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人材を一つの部隊に集中できないようになっているのだ。

2年前に機動6課を設立したときは、部隊長と副隊長全員、そして総部隊長である八神はやてに過度な能力リミッターを課したり、将来有望な新人をまだランクの低いうちに引き抜き、部隊内で教導することで、どうにかごまかしたのだ。

「それや。今日の打ち合わせで、主に話し合ってたんは、まさにその部分なんや。まあ、前みたいに、能力リミッターでごまかせるし、新しく入ってくるメンバーは正式な魔導師ランク持ってへんしな、なんとかなるやろ。それに、今回は相手が相手やからな、上層部(うえ)も正直な話、形振(なりふ)り構ってられへんって言うんが本音みたいやで」
「そうなんだ・・・」
「そして、それは私も同じや。相手はあのスカリエッティ。陸だの海だのいがみ合ってたり、体面がどうの言ったりして尻すぼみしてしまえば、JS事件の二の舞、どれだけの被害が出るか分からへん。やるからには、一切の妥協も許されんよ」
「うん。頑張ろう、はやて」
「もちろんや」

二人は、これから起こるであろう新たな戦いに向けて、決意をあらわにする。

「さて、暗い話はここまでにして、せっかく久々に会ったんや。なんか食べに行かへん?」
「ごめんね、はやて。私はこの後、まだ仕事が残ってるから」
「そうなん?フェイトちゃんは、今どんな事件を担当してるん?」
「最近、次元航海船を頻繁に襲撃している海賊の摘発だよ、はやて」
「海賊?」

次元世界間を渡航すると言うと、一般的に思い浮かぶ手段は次元航海船か転移魔法であるが、大量の物資を運ぶ必要があるときは次元航海船がよく使われるのだ。

イメージ的には海中を進む潜水艇のようなものだと思えばいい。

そして、どの世界にも、その積み荷を狙って海賊行為を行う犯罪者はいるものである。

「そう。『ハート海賊団』。1年半前から急に出没するようになった海賊団で、管理局の船ばかりを襲撃、その被害額はもう8000万を超えていて、船長のトラファルガー・ローは最低でもニアSランクの結界魔導師、ってくらいしか情報がないみたいだけど」
「なんで、そんなに被害が出てるのに情報がないん?しかも、管理局の船ばかり襲ってるんならなおさらやろ?」
「いくつか理由があるらしいけど。まず、高度な認識阻害魔法を使っているらしくて、目撃者によって人相がバラバラで一致しないし、防犯カメラにも上手く映ってないから、いまだに顔が分かっていないんだよ。次に、かなりきな臭い理由なんだけど、被害者側が事件を揉み消そうとしているみたいなんだよ」
「被害者側って言うと、管理局が!?」
「うん。聞いた話だと、目撃者が目撃した、奪われた品の額と被害総額が明らかに一致しないんだよ。それも、全部の事件が。それで、『もしかしたら、この海
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