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妖精の義兄妹の絆
タクヤVSランス
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に魔力を上げ、次第に二人の足元や壁にはひび割れていく。
だが、魔水晶はもとの原型のまま静かに佇んでいる。まるで、その程度かと言っているようだ。
「ふぅんっ!!!」
ランスは右手に持っていたランスでタクヤを凪ぎ払おうとしたが、それに感づいていたのか、
左手から水を噴射してランスとの距離を取った。
「なかなかいい反射神経してんじゃねーか。」
「…ちィ!!」
タクヤはこの勝負に於いてランスより下回っている事が二つある。
一つは体力と魔力の差だ。タクヤはこれまでの連戦で体力と魔力を削っている。
それが決定的になったのはランスとの初戦だ。タクヤは一度は戦闘不能になったが、
ウェンディのおかげである程度までは回復しているのだ。
だがそれでもある程度なのだ。完全には回復しきれていない。
今の状態で闇ギルドと戦っても勝てるかどうかわからない。
もう一つは攻撃の射程距離だ。ランスはその名のように巨大なランスを装備している。
ランスのリーチは約4mといったところだ。対してタクヤは素手のリーチのみ。
はたからみてもこの不利な状況を覆される訳がないと思うのが当たり前だ。
「お前が勝てる可能性なんてミジンコ程度しかねぇな。」
「ハァ…ハァ…。」
「それでもまだやろうってのか?自殺希望者ですかァ?おまえは。」
「…フッ…。」
「?何がおかしい。」
ランスはタクヤに訪ねる。
「…オレには…まだミジンコ程度の勝機が残ってんだよ…。0じゃねぇ…。
たとえ、どんなに小さな希望でも、地べたを這いずってでも掴んでやる…。











オレの仲間を守り抜くために!!!!」
「…良い根性だが、死んじゃなんにも残んないんだぜ。」

キィィィィィン

ランスが槍を構え黄色のエフェクトが槍を包む。魔力を集中しているのだ。
「ぐっ…!?くそっ…。」
タクヤはなんとか避けようと体をうごかそうとするが痛みがそれを許さなかった。
「動け…動いてくれ…!!」
タクヤの言葉もむなしく足に鉄球が何個もぶら下がっているように微動だにしない。
「なかなか楽しかったぜ。竜の子よ。」

バチッ バリリッ

槍は荒々しい雷を纏わせ、虎のような形に変化していく。
「ウラァァァッ!!!!」

ビュン

ランスは雷を纏った槍をタクヤに放った。雷槍は鈍い音を弾きながらタクヤに迫っていった。
(「くそ…、まだ、まだ…倒れるわけには…。」)
そして、













ドゴォォォォォン






















辺りは土煙で覆われ視界がかすんでいる。
その中でもランスは笑みを浮かべていた。先の攻撃にも手応えがあっ
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