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無欠の刃
下忍編
暗示
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らすカトナの首もとで、黒い呪印は何度もうごめく。
 これははやく対処したほうがいいなと、真剣な雰囲気になったサスケに、カトナは息をはく。

「鏡とか、あれば変わったけど、無いなら、何にもできない」
「…術式だけでも、地面に書いとくか? 弱点までは把握できなくても、ある程度の仕組みならわかるだろ」
「じゃあ、しとく」

 そういって、サスケはそこらへんの木片をひろい、すらすらと地面にかきだす。やはり写輪眼というべきか。流れるように描かれていく絵は、本物と寸分違わない上手さだ。
 きゃー、すごい!! と自分のことでもないのにはしゃぐサクラをしりめに、カトナは目を見開くと、慌てて首を抑え、そして笑う。

「やっぱ、いいことはすべき」
「は?」

 カトナのその様子にいぶかしげになったサスケに、カトナは嬉しそうに言う。

 「この前、この術式封印したばっか。封印できる、よ」

 やはり、親切はすべきだと。
 カトナはあの女性の術式を思い出しながら、自らのなかのチャクラを総動員した。
 一気にカトナの体を取り巻いたチャクラが、ぐるぐると渦巻き、呪印に集結しては固まり、塊となり、封印式となった。
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