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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百二幕 「三人寄ればって言うけどダメなときはやっぱりダメ」
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い上がらなければいけない。
ユウはユウでかなり思い悩んでいるのは間違いない。今は一応の平静を保っているという印象を受ける。恐らく折れてはいないが、折れる寸前までは心にダメージを受けただろう。それ程に落ち込み、どうすれば分からない状況になっている。

「でも・・・だからこそ」
「ああ!」
「「負けっぱなしでは終われない」」

声を合わせる。
このちっぽけな意地が、いつかは求める結果へと案内してくれる。
昔からいつだって、負けっぱなしではどうしても終わりたくない。子供っぽい感情だが、それこそが強さを求める源だ。
・・・が。

「「でも勝ち方が分からない」」

そこへと到る道は険しい。声が沈んだ。

「・・・・・・一夏、ユウ。お前ら・・・・・・まぁそのうち良い事があると思うぞ」
「その優しさが痛いよ、箒・・・」
「ドンマイよ、2人とも!」
「この状況じゃ社交辞令にもなってないよ、鈴・・・」

2人の苦難は続く。彼等が前へ進むその限り。



やがて、専用機持ち達が、ベルーナとジョウを除いて集合した旅館の一室。今や作戦本部と化したの部屋の畳の上をゆっくり歩いていた千冬はおもむろに生徒の方を振り返り、口を開いた。

「――もう聞いている者もいるかと思うが、連絡事項が3つある。一つ、アンノウンから保護する筈だったシルバリオ・ゴスペルが暴走した。これによって我々は、アンノウンと暴走ISの両方を相手取る必要が出てきたと言えるだろう。二つ、ベルーナ誘拐事件だが、少々厄介な事態が起きた。ジョウだけでは如何ともしがたいかもしれん。三つ、先ほど報告があったが、旅館内で残間が襲撃を受けた。相手が何者かまでは知らんが、どうやら手練れらしい。これに警戒する必要がある」

集合メンバーの多くが険しい表情、あるいは悔しさをにじませた表情を浮かべる。鈴などは初耳の情報が多いが、雰囲気から異常があるのは察していたのだろう。取り乱すことはない。むしろ、佐藤さんの表情に全く余裕が見られない事に少々驚いている位だった。

「我々はこれら全ての事態を打ち破らなければならん。よってこれよりお前たちをグループ分けしてそれぞれの事態に対処してもらう!」

まず太平洋方面。
こちらはメンバーに変更はなく、小隊長としてラウラを採用。指揮は千冬が直接執ることになった。
次に、ベルーナ対策。
こちらは佐藤さんが採用され、サポートに真耶、そしてアドバイザーに束がつくことになった。既に現地にいる自衛隊とジョウもこちらに加わる。
そして作戦本部防衛のメンバー。
襲撃された張本人のユウ、簪、鈴の3人。万一他の生徒に危害を加える相手だった時と、太平洋方面の作戦で非常事態が起きた時の為の居残りだ。

「太平洋方面のメンバーはこちらに来い!ベルーナ対策
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