サーヴァント
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に粉塵が形を変えて、薙ぎ払われた。そこに現れたのは…。
「セイバー!!」
多少の傷がある甲冑を身に纏い、その体と不釣り合いな程に大きな剣を片手に持ったセイバーが立っていた。
「な、なんで生きてんるだよ!さっき僕のサーヴァントがお前を粉々にッ……!!」
取り乱す慎二を見て、セイバーはふんと鼻を鳴らした。
「オレはあの程度では死なん。オレを殺したければ宝具でも解放したらどうだ?」
セイバーは静かな殺意を込めながら言い放つ。さっきまであんなに人を見下していた慎二は後ろに下がり、逃げ腰だ。
「良いねぇ、そう来なくっちゃ!」
相手のサーヴァントがそう言うと、銃を構える。それに対してセイバーも剣を構えた。
「行くぞサーヴァント。次は徹底的に潰す」
セイバーはスッと息を吸った。瞬間、セイバーの足元の床がめり込んだと思いきやセイバーは急速にスピードを上げ、相手のサーヴァントへと突っ込む。
相手のサーヴァントは余裕があるのか銃をクルクルと回し、再度目標に命中させるべく構える。しかも、後ろには二つの大砲が空間から出てきてターゲットに狙いを定める。
ダメだ…これでは当たってしまう…!
「避けろセイバー!」
そう叫ぶがもう間に合わない。相手から放たれた大砲の弾や銃弾は既にセイバーの目の前まで迫っている。
(どうすれば…!)
そう考えた時だった。一つの案が浮かび上がった。これを使えば確実にセイバーを救える。しかしそれは極めて大きなリスクにも繋がるものだ。左手の甲に目を移す。
『令呪』。
サーヴァントに三回まで何でも命令できる代物。しかし回数制限があるため迂闊には使えない。だがここで使わないとセイバーがタダでは済まない。どこに転んでもこの二択は俺にとっては損しかない。
だが、ここでセイバーを失うよりはマシだ。ここは令呪を使って…。
「マスター!」
「ッ!?」
俺の考えを拒絶するかのようにセイバーは叫ぶ。
「見ておけ、これがオレの力だァ!!」
間も無く弾丸や砲弾が襲いかかった。
セイバーは弾丸を最小限の動きで躱しながら次にきた砲弾を縦に真っ二つに切り裂く。 しかし、砲弾を切り裂いた先にはまた新たな砲弾が迫っていた。
ガガガッ、と音を鳴らしながらセイバーは剣を持っていない方の手で砲弾を受け止める。並大抵の威力ではない砲弾をセイバーは少し手間取る程度で受け切った。
そして、勢いを殺された砲弾はセイバーの手からこぼれ落ち、床に落ちるはずだった。
「ふん!!」
セイバーはまるでバッターのように剣を構えるとこぼれた砲弾へと向け、思いっきり振り抜いた。ガァン!!と鈍い金属音が鳴り響き、砲弾は持ち主の元へと向かっていく
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