5話
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「お前ら、覚悟は良いか?」
紅き血を展開している四季と、必死に首を振っているオカルト研の面々と……
具体的に言おう……この世界の中での詩乃には一つトラウマが増えていた。だが、今まで『悪魔』と呼ばれる存在が自分達から率先して正体を明かすわけも無く、条件が狭かったのか発作を起こす事もなかったので気付かなかった。
「……この期に及んでオレ達に此処に所属しろなんて寝言を吐くなら……本気で潰すぞ」
さて、一度数分前まで一度物語を遡ろう……
「ほれ」
四季に殺気交じりで睨まれた一誠の襟首を掴んで引きずりながら木場へと渡すと、
「色男、詩乃はオレが呼びに行くから変態を持って先に行ってくれ」
「ちょっと待て、何で行き成りオレの呼び方が変態になってるんだよ!?」
勿論詩乃の事を『人殺し』等と言う余計な一言のためである。
「黙れ、口を開くな」
「ぐへぇ!」
問答無用で腹を蹴り付けて一誠を黙らせる四季。……乱暴この上ないが、大好きな詩乃を侮辱した相手に掛ける情けも加減も四季の中には無かったりする。
「何も知らないくせに詩乃の事を悪く言ってんじゃねぇよ」
「ええと、ぼくが行っても良いんだけど」
「オレが行く。逃げないか心配なら、教室の前に待ってれば良いだろ?」
四季が守ってはいるが、あまり彼女の風当たりが強くなる事は避けたい……。この学園での木場の女子からの人気を考えると……
(自覚ねぇだろ、こいつ……それに)
どうも、金髪の男との接触を嫌がっている節のある詩乃に近づけたく無いと言うのもある。理由は分からないが……小学校の頃の一件が原因で負ってしまった銃に対してのトラウマとは違う物だとは思っているが、どうも極力彼女を接触させたくないと思う。
「おーい、詩乃、居るか?」
「ちょっと、四季!」
そう言ってドアを開けると一瞬で教室中の注目が四季と詩乃へと向く。四季へと向けられる視線の大半は脅えと言った所だ。……元々不良として見られている上に人間態のアウトレイジの皆さんと親しくしている時点で避けられる理由は察する事も出来るだろう。
一部の女子からはアウトローな空気を纏っている四季の事を『格好良い』とか言う意見もあるが、親しい人間は少ない。……その反面、親しい人間で四季の事を悪く言う人間はいなかったりする。彼のアウトレイジの気質による物ではあるが……
「待ち合わせは校門だったでしょ」
「ああ。ちょっと、オレ達に用が有る奴が居るらしいからな」
はっきり言って詩乃と一緒に居られる時間が多いのは嬉しいが、無能魔王の妹に呼び出されると言うのは気に喰わない……複雑な心境であ
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