眷属、集めます
第28話
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チャーの言うことを聞いて下さい。全力を出す際は一人に戻りますので」
「は〜い」
ルゥの質問を最後にとりあえずの疑問は晴れたのか、この場はお開きとなりました。無論、何か質問があれば気軽に聞いて下さいと最後に言っておきます。
side プロフェッサー
オリジナルでは堕天する可能性がある為に立ち入る事をオレ達で禁止した屋敷の最も地下にある研究室でアーチャーと共に人が一人丸々入るシリンダーに向かい合う。
「プロフェッサー、調査の具合は?」
「少しだけ進んだ。ルゥの質問のおかげでな。詳細は未だに分からん」
「分かっている限りで構わない。予測でもな」
「そうだな、色々と予想出来るんだが、今までの調査の結果から言えば、こいつが最もオリジナルに近いんだろうな」
「私達三人が合わさった、真なるオリジナルにか?」
「ああ、そうだ」
シリンダー内にはオレ達三人が合わさっている時の姿の木場祐斗が培養液の中に浮かんでいる。
「だが、私達が元に戻る際にこいつは必要ではない。じゃあ、こいつは何なのだと言う原点に戻ってしまう。考えられるのは、死霊秘法に犯された魂と肉体の一部というのが一番有力だな」
「なるほど。だが、それでは一人に戻った時に髪が白いままなのはどう説明する」
「それはオレ達の魂の一部も汚染されていてそれが現れているのかもしれん。調査は必須だ」
「オリジナルにはこの事は伝えなくても良いのか?」
「伝えた所で何の意味がある。オレ達はオリジナルに寄生する事で新たな人生を歩んでいる。だが、それ自体がアクシデントだ。もしかすれば、断罪の剣は結成されないどころか、今でも教会に属していたのかもしれない」
「だが、それを知る方法は存在しない」
「その通りだ。だが、その僅かな可能性を否定するわけにはいかない。そしてアーチャー、お前はそれを否定する権利はない。僅かな可能性に賭けて、己が師であり、マスターであった遠坂凛を裏切ったお前には、な」
「……くっ、知られていると言うのは中々に辛いものだな」
「ふん、言葉が過ぎたな。悪いとは思っているさ。だが、今のオレ達は木場祐斗の一部なんだ。ならば木場祐斗の為にこの命を使う義務があるとオレは考えている。その考えに同調してもらいたいとも思っている。それが出来ない、やり難いと思うのならオレが無理矢理縛ってやる」
「ふん、私だって分かってはいるさ。だが、知っての通り私は日常と言う物を忘れ過ぎてしまっている。精々出来るのは降り掛かる火の粉を払うだけだ」
「それで構わんさ。細かい所はオレが裏から手を回す。今までと同じだ。違うのは自由度がかなり高くなった事だけだ。暇な時間は好きに過ご
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