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転生者の珍妙な冒険
コイツ・・・・・ツェペリか!?の裏で
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ど、何か悩みでもあるのかい・・・?』」



私にそんな声がかかったのは、その時だった。
「え・・・・?」
思わず顔を上げたその先、そこにいたのは金髪灼眼の凄い美形の男の人だった。
「『あぁ、ごめん。驚かせてしまったかな? 私の名前はディノ=ブラド。大丈夫、君に危害を加えるつもりはないよ。』」
怪しい。
普通なら、そう考える。「大丈夫」なんて言われても絶対に信じない。
私は冒険者、その程度の心構えはしっかり出来てる筈だった。
だけど、その人の声はどこか心が安らぐようで、それでいて心の奥深くに入り込むような鋭さも持っていて、思わず警戒心を解いてしまうような声だった。
結果、私は洗いざらい話した。
今までのこと、私が強くなりたいこと、だけどその手段がないこと。
ディノと名乗ったその人は、何も言うことなく静かに話を聞いてくれた。
「『そうか、それは大変だね。』」
「・・・・はい、皆には迷惑をかけたくなかったんですけど、私だけじゃあどうしたらいいか・・・・。」
「『1つ、方法があると言ったら、君はどうする?』」
「えっ・・・?」
ディノさんが言った思いがけない言葉に、思わず顔を上げる。
ディノさんはとても優しい微笑みを浮かべて、また口を開いた。
「『私に1つ、考えがあるんだ。君が私についてくると言うのなら、きっと何か力が手に入るハズだよ。』」
出来すぎてる。
頭のどこかがそう言って警鐘を鳴らした。有り得ない、この男は危ない、早く逃げろ、と。
だけど、私は、ディノさんに頭を下げた。
もう、迷惑をかけたくない、彼を危険に晒したくない。
だから、どんな方法だろうと食らいついて、絶対に強くなってやる!!

「よろしく、お願いします、ディノさん!」
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