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転生者の珍妙な冒険
コイツ・・・・・ツェペリか!?の裏で
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すし、サリナちゃんのジョブにあった訓練も出来ると思いますよ?」
自分たちより実力の低い彼女を気遣って、2人が声をかける。
だが、サリナは首を振るだけだった。
「大丈夫です。皆さんの修行の邪魔は出来ませんし、私も私で頑張ります!」
そう言って微笑んでみせるサリナ。
「そう、ですか・・・。」
「分かった。無理はするなよ?」
「はいっ、ありがとうございます!!」
そう言って3人は別れた。


この世界で、15を越えた者が「頑張る」と言ってるのに、余計な口出しは出来ない。
生と死がより近い世界だからこそ、1人1人の生き方は個々の意見が尊重される。
この時のタルタスとネーナの反応は、ある意味自然な反応だったと言える。

だが、例えそうだったとしても。
この時の行動が原因で、後に1つの事件が起こることになる・・・・・・・。



























sideサリナ
フォードさんとネーナさんと別れて、1人で森の中を歩く。
私たちを追い払ったあの人曰く、この森の魔物はあの人が住む時に皆蹴散らしちゃったから安全なんだそうだ。
そんな森の中を歩きながら、考える。セイトさんのことだ。
あの人は私によくしてくれた。
守ってもくれたし、優しくしてくれたし、常に気遣ってくれた。
ちょっと不思議で何を考えてるのか分からない時もあったけど、それでも私は彼の優しさに惹かれた。

じゃあ、私は?

私は彼に、何かしてあげられただろうか。
考える間もなく答えは出る。何も出来ていない。
私はいつでも、足を引っ張ってきた。トラブルの原因を作ってきた。
最初にあったとき、私が無闇に突っ走ろうとしたから彼に迷惑をかけた。
ジェリアの街では、私が男爵に声をかけられたから男爵との戦いが起こって、その後男爵にセイトさんの命が狙われることになった。
ケモナでは捕まった。
そして、今回・・・・。
今回の私は、本当に役立たずだった。
最初に切り裂かれて、気絶して、セイトさんが治してくれたけど彼自身も危険にさらされた。
今のままの私だったら、この先も彼に迷惑しかかけられない。
もしかしたら、そのせいで彼が死んでしまうかもしれない。
「・・・・そんなの・・・・嫌だ・・・・。」
思わず口からこぼれた言葉。
そう、嫌だ。私はもっと強くならないと。
彼と共に助け合えるように、彼に相応しいように。

でも、どうやって・・・・?

私には伝手もない、訓練場に入るお金もない。
ネーナさんやフォードさんに迷惑をかけたくなかったから断ったけど、実際は連れて行って欲しかった。
私はどうすればいいんだろう・・・・・・。




「『君、随分と物悲しそうだけ
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