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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第九十話 本人の知らぬ間に厄介事は忍び寄る
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止める。
「大人の事情に君を巻き込み振り回す形になってしまい本当に申し訳ない。
管理局を代表してお詫びする」
クラウンが頭を下げ、それに倣うようにエステートも頭を深々と下げた。
突然の謝罪に慌てるフェイト。
なまじ管理局という組織を知っているだけ中将クラスの人に頭を下げられて驚くなというほうが難しいだろう。
「いえ、そんな頭を上げてください」
「ありがとう。何か困ったことがあったらいつでも頼って下さい」
「は、はい。ありがとうございます」
そんなやり取りを最後に士郎たちはクラウンの執務室を後にした。
部屋を後にした後、さすがにクラウンとの会話は緊張したのだろう。
大きく息を吐くフェイト。
そんなフェイトに歩み寄り頭を撫ぜながら視線を合わせるプレシア。
「フェイト、貴方の困惑している理由はわかっているつもりよ。
今夜、リンディと三人で話しましょう」
「はい、母さん」
プレシアの言葉に安心したように表情を緩めるフェイト。
「アルフ、フェイトを頼むわね」
「うん、任せて」
「それじゃあ、また夜にね」
「はい!」
フェイトとアルフを士郎とプレシア、リンディの三人で見送る。
二人の姿が見えなくなったときに
「クラウン・ハーカー、なかなかの人物ですね」
ポツリと士郎がつぶやいた。
その言葉にリンディとプレシアは首を傾げる。
「クラウン中将がそんなに意外だった?」
「俺が知っている組織の連中が管理局の人たちに比べて一癖も二癖もあったのは事実ですが、それでも階級があがればそれだけ頭を下げるということの意味も重くなりますから」
「そうね。クラウン中将は管理局の上層部でも変り種のほうよ」
その言葉に今度は士郎が首を傾げる。
「これだけ組織が大きいとコネも当然存在するわ。
その中でもクラウン中将は元々は現場指揮官。
指揮能力の高さで部隊長に抜擢されて、あがってきた現場派の人間だもの」
「なるほど、エリート組のやっかみはあれど、現場から支持が強いということですか」
「そういうこと。
ちなみにエステート・カーラ補佐官も同じ、クラウン中将が現場指揮官の時からの補佐役よ」
そういう種の人なら信頼はできそうだと言葉には出さずとも内心でつぶやく士郎であった。
「さあ、そろそろ行きましょうか。
予定通りだけど、まだ貴方の魔導師適正とかすることは山積みなんだから」
「了解した」
士郎達は技術開発局の方に歩き始めた。
「どう思う?」
執務室の自分のデスクに腰掛けたクラウンが初対面の士郎の印象をエステートに尋ねる。
「こちらが裏切らなければ心配はいらないと思います」
聞
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