暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos46戦天使/雷滅の殲姫〜Primera Randgrith Valkyrja〜
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れた。
中心には十字架、その四方から剣が伸び、それら剣を繋ぐようにルーン文字を散りばめられた三重の円環というデザインだ。
プリメーラは砕け得ぬ闇を追い越した後クルっと前転して、雷撃纏う右脚による踵落としを彼女へ打ち降ろした。砕け得ぬ闇が今度は急降下して、真下にあるアースガルド魔法陣へと墜落。
「天環襲雷華ッ!!」
魔法陣に叩き付けられた砕け得ぬ闇へと急降下して来たプリメーラが、今まで以上に強大な雷撃を纏った拳打を打ち込んだ。同時、世界を揺るがすほどの落雷音が発せられた。砕け得ぬ闇に直撃した拳打から周囲に拡散する雷撃は、言うなれば花弁の如く。そして魔法陣を突き抜けて海上へと落ちた雷撃は正に茎や根。夜明け直後の空に、黄金の雷の華が咲いた。
「はぁはぁはぁ・・・!」
「システム負荷・・・増大・・・!?」
それでもなお健在だった砕け得ぬ闇だったが、残滓であることで弱体化しているとは言え、強大な力を持つプリメーラの真技にはさすがに堪えたようでふらついている。プリメーラは「ここまで、ですね」と霧散し始めていた自分の体を見て、ふっと小さく微笑んだ。
(お父様と少女2人の完全離脱を確認。時間稼ぎの任、無事に完了)
それがプリメーラの役目だった。ルシリオンやアミティエ・キリエを逃がすという任を無事に果たしたことで、プリメーラはいつ消滅しても良いと悟った。だが、「砕け得ぬ闇。これで最後です。独りは寂しいものです。仲間を、頼りなさい」と、砕けえぬ闇に少しでも勇気を与えようとして、そう優しく告げた。
「う、ううぅ・・・うあああああああああ!!」
砕け得ぬ闇が頭を抱えて絶叫。そして・・・
「エンシェント・・・!」
プリメーラへと突進し、彼女の胸に右手を突き入れて、血色に染まる巨大な剣を胸から抜き出した。ブラッドフレイムソードと砕け得ぬ闇が名付けているその剣は、対象の魔力と自身の魔力で形作られている、特殊な魔法だ。
「マトリクス・・・!!」
砕け得ぬ闇がその剣をプリメーラへと投げ放つ。戦う意義を果たしたプリメーラだったが、壊すことに、傷つけることに、殺すことに苦しんでいる砕け得ぬ闇の苦悩の思い、このまま消されることを良しとせず、「雷護装纏盾・・・!」雷光の盾を発動。そして剣が盾と衝突。僅かな拮抗の後、
「ごめんなさい、これで終わりです」
砕け得ぬ闇が剣の柄頭に乗り、トンッと蹴った。その僅かな加力によって剣は盾を貫き、プリメーラすらも貫いた。それは必然。ブラッドフレイムソードは、攻撃対象の魔力で創られている剣でもある。砕け得ぬ闇の魔力と混じり合っているとは言え、元は対象の魔力だ。当然、対象の魔力や魔法への干渉がし易い。それゆえにどれだけ強大な盾であろうと、容易く突破できる。
「ああ・・・お
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