暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth16反撃開始・イリュリアを打ち砕け〜CounterAttackerS〜
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とオリヴィエ王女殿下(見かけた時は本当に驚いたけど)達と一緒にアンナを救い出す作戦を考えてくれているはず。

(だからアンナ。無理はしないで。生き伸びる事だけを考えて。お願いだから・・・)

祈りをしていると、「あ、マイスター、シュリエル!」アギトが声を上げた。ヴレデンの当主屋敷からオーディンさんとシュリエルさんが出て来た。2人とも凄く真剣な表情で、駆け寄りたい衝動を抑えて待つ。

「・・・グラオベン・オルデン。今よりアムル奪還へ向かう」

こちらへ向かいながらオーディンさんがそう告げると、みんな「ヤヴォール!」と応えた。みんなカッコいい。ピリッとした空気の中、わたしの近くに来たオーディンさんに「アムル住民全員の生存が確認できましたっ」そう伝える。
オーディンさんは立ち止まって「良かった。戦船の墜落場所が誰も住んでいない郊外だったからだな」とわたしの頭を撫でてくれた。ふにゃっとなる。でも「ア、アンナの救出はどうなりましたか!?」今一番気になる事を訊いた。

「・・・・グラオベン・オルデンはアムル奪還後、魔力砲台ミナレットを攻略するためにトゥルム海沖の離島へ向かう」

オーディンさんのその話に、わたしやシグナムさん達はみんな「え?」って訊き返した。だって・・・イリュリア沖ってどうして? アンナはきっとイリュリア王都に連れていかれたはずなのに。

「ど、どういう事ですか、それ。アンナを助けに行くんじゃないんですか!?」

「そうだよオーディン! アンナ、きっとあたしらを待ってる!」

動けない声も出ないわたしの代わりにオーディンさんに詰め寄ったシャマルさんとヴィータに、「よせ、シャマル、ヴィータ」シグナムさんが止めた。わたしは頭の上に乗ってるオーディンさんの手を両手で退けて、「アンナを・・・助けてくれないんですか・・・?」そんな事ないはずなのに、そう訊かざるを得なかった。

「そんなわけないよねマイスターっ!」

「オーディン。まさかアンナは王都ではなくミナレットへと拉致された、というのですか?」

「いや。間違いなく王都だろうな。詳しい事をちゃんと話したいが、今は一刻を争うんだ。だからエリーゼ。これだけは解ってほしい」

オーディンさんは屈んで、目線をわたしに合わせた。オーディンさんの綺麗な蒼と紅の瞳の中に、泣きそうな顔のわたしが映って見えてる。

「エリーゼ。アンナは必ず助け出す。それは絶対だ。だから待っていてくれ。アンナが帰ってくるのを」

オーディンさんの言葉に満ち満ちている力強さが、胸の内に渦巻いていた嫌な感情が晴れてく。信じよう。疑うんじゃなくて。今までそうだったんだから。オーディンさんは、きっとアンナを連れ帰って来てくれる。だから「うん」頷く。するとオーディンさんは「ありがとう、エリーゼ
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