暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth16反撃開始・イリュリアを打ち砕け〜CounterAttackerS〜
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部を利用し“エグリゴリ”の複製品を製造させている事、ベルカに居座る“エグリゴリ”を破壊した後に、ベルカを離れる事を伝えた。オーディンのその一言に2人は「そうですか」と寂しそうに肩を落とした。

「先程は私情の手前言えませんでしたが、私が王都へ向かいたい理由のもう1つです。勝手な申し分ですが、イリュリアの王を殺さずに生け捕りにして頂きたいのです」

「も、元より殺害するつもりはありませんっ。捕縛し、今後のイリュリアの国土分配などの話し合いに参加してもらいますから。テウタ女王には」

(テウタ女王? 今のイリュリアの王は確かゲンティウスではなかったか・・?)

オーディンも「テウタとは王女の名ではありませんでしたか?」と訊き返す。

「・・・公には発表されていませんが、どうやらテウタ王女が王位に就いたようなんです。先王ゲンティウス、兄バルデュリスがどうなったのかなどは判っていませんが、おそらくは・・・」

そこまで言って黙ったオリヴィエ王女の話を継ぐようにオーディンが「幽閉されたか殺害されたか、ですか」と嘆息。リサの言っていた通りだった。テウタが王になれば今まで以上の戦火が生まれる。正にミナレットは稼働し、世界に攻撃を始めた。そしてエテメンアンキというさらに強力な兵器が動こうとしている。

「どちらにしてもテウタ女王率いるイリュリア騎士団はこれより徹底的に戦火を撒き散らすでしょう。何としても食い止めなければなりません。そのためにシュトゥラと同じようにミナレットに攻撃されたバルトも王都攻略に参加する予定です。ですが残念ながら我々アウストラシアは傍観ということになってしまいましたが・・・」

「あの、それならばオリヴィエ王女、リサがこの場に居るのは大変問題があるのでは・・・?」

思わず声に出してしまい、しまった、と口を噤む。だが「大丈夫ですよ、シュリエルリートさん。許可は取ってあります」とオリヴィエ王女は微笑んでくれたのだが、陰りがあるのを見逃さなかった。横目でリサを見れば、リサは俯き加減で表情を隠すよう。戦場に立つことについて何かしらの条件を出されたのか、または別の理由か。

「・・・・シュリエル、行こう。それでは私たちはこれで失礼します」

私もオーディンに続き「はい。オリヴィエ王女、リサ。失礼いたします」一礼して踵を返す。「お気をつけて」オリヴィエ王女とリサの見送りの言葉を背に、いざ戦場へ。

†††シュリエルリート⇒エリーゼ†††

アムルの全住民の生存確認を終えて、その報告の為にまずシグナムさん達に告げた。負傷者はやっぱり出ちゃったけど、幸い亡くなった方は居なかった。みんな喜んでくれた。この喜びを早くオーディンさん、シュリエルさんとも分かち合いたい。そしてアンナとも。
今、オーディンさんはクラウス殿下
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