暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth16反撃開始・イリュリアを打ち砕け〜CounterAttackerS〜
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ラオベン・オルデンをミナレットの攻略に当てるという策には賛成できるのだが、状況がそれを許さない。

「私からもミナレット攻略をお願いしたいのですが。御家族であるアンナさんを助けたいお気持ちは痛いほど解ります。ですがミナレットを攻略しない限りすべての国が危険に晒され、イリュリア王都の攻略の障害になるのです。どうかお願いします。代わりと言っては大変失礼ですが、必ず私たちがアンナさんを救い出しますから」

「僕からもお願いします。今回の侵攻は、今後のベルカ統一戦争にとって最重要な一戦なんです。どうしても成功させたい。ミナレットとエテメンアンキによる破壊をこれ以上起こさせないためにも」

殿下とオリヴィエ王女は真っ直ぐオーディンを見詰め、真摯に懇願する。そんな2人をオーディンのお側から眺めていると、リサと目が合う。リサの視線にも込められていた。2人の願いを聴き遂げてほしい、と。
私を含め守護騎士ヴォルケンリッターは、オーディンがどのような決断をしようともついて行く。そう思っているところに『・・・エリーゼ達に怒られるが、仕方がないな』と思念通話。私は『それではミナレット攻略戦へ向かうのですか?』と訊き返す。

『ああ。王都攻略に私たちも向かい、苦戦している最中にミナレットでシュトゥラや別の国を攻撃されては敵わん』

『確かにそうですが・・・本当によろしいのですか? アンナを救う機会を失ってしまうかもしれません』

『救うさ、必ずな。ミナレットを瞬殺し、すぐさま王都に侵攻する』

オーディンのお言葉には絶対の自信が漲っていたが、私の胸に去来する不安から『ミナレットの詳細が判らない現状、何か問題が起こってはまずいのでは?』としつこいようだが、この不安を拭い去りたい事でまた訊ねる。

『シュリエルの言う通りだな。確かにミナレットについて判っている情報は数少ない。だが、海上と言うのが味方だ。私の有する魔道の中には大量の水を使うエーギルという術式がある。海水を利用すれば、どんな砲台だろうが城塞だろうが戦船だろうが確実に粉砕してみせる』

『やはりソレは今まで私たちが見た事のある魔導より威力が・・・?』

『ああ、強力だぞ。私の有する魔道の中でも上位のものだ』

今まで以上に強力な魔導。その言葉に不安が和らいだ。確かに和らいだのだが、完全に晴れたわけではない。ミナレットの問題はそれで解決だろうが、アンナの身の安全の問題は変わらずだ。オーディンとてそれが判っているはず。アンナを見捨てるわけはない。まだ何か考えがあると信じたい。

「オーディンさん・・・?」

「・・・了解した。ミナレット攻略、私たちグラオベン・オルデンに任せてもらおう」

「ありがとうございます。では、確認を。まずアムル奪還はオーディンさん達グラオベン・オル
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