暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth16反撃開始・イリュリアを打ち砕け〜CounterAttackerS〜
[4/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
でもなおシュトゥラ・アムルを守っていただいているその事実。私は心を撃たれました」

この発言には私とオーディンも驚いた。もちろん初めて知った騎士たちも。「リサ、君は・・・!」オーディンは(私もだが)沈黙を保っていたリサに非難の目を向けた。

「勝手をして申し訳ありません。オリヴィエ様にも知っていてほしかったのです。オーディンさんがどれだけ自分を犠牲にして、シュトゥラ――アムルを守っているかを」

リサはオーディンの目から逃れることもなく真っ直ぐに見返した。罪も罰も受け入れる覚悟あり、だオーディンはただ嘆息一つ吐き、「口止めをしなかったこちらにも問題ありか」もう諦めのようだ。

「ごめんなさいです・・・。でも後悔はしてません」

「・・・皆聴いてほしい。オーディンさんは確かに怖れを抱いてしまうほどに強い。正直、僕も一瞬だが畏怖した。だがオーディンさんは、自分の記憶を犠牲にしてでも戦ってくれている。それでも嫌な顔一つとしてせず、戦い守り続けてくれているんだ。彼のどこに恐れる事がある。僕は、オーディンさんを信頼している。共に戦う仲間として、そして友人として、だ」

「私もです。私は、この両腕を癒して頂きました。私の両腕は不治だとして幾人もの医者様に見放されました。ですが、こうして自由に動かせるようになり、再び戦場に立つことも出来そうです。ですから皆さん。オーディン先生の強さばかりを見ずに、その優しき性根を見て下さい」

クラウス殿下とオリヴィエ王女がそこまで言うと、騎士たちが放っていた畏怖の空気が和らいだ。殿下は室内の空気からオーディンへの恐怖が消え失せたと察し、「もう誰も文句はないな。なら本題に戻ろう。オーディンさん、続きを」作戦会議を再開させた。

「・・・本当にありがとう、クラウス、オリヴィエ王女殿下。では。アムル奪還はアンゲルス・テンパランチアと我々グラオベン・オルデン、国境防衛騎士団で、という話だったんだが・・・」

オーディンはそこで区切り、改めて殿下らを見た。視線に込められているのは今さらだが、どうしてここに?だ。その意味を察した殿下は「僕たちがマクシミリアン艦隊を引き連れここへ来た理由は、今後の皆の動きにも関わってくる」と言って立ち上がる。

「皆、マクシミリアン艦隊は、このままイリュリア王都にまで侵攻する事となった」

殿下が告げた理由を聞いた騎士たちが一斉に「マクシミリアン艦隊!?」と驚愕。事情を知らない私とオーディンが首を傾げていると、『マクシミリアン艦隊とは、シュトゥラの有する最強の戦船ローリンゲンを旗艦とした艦隊名です』リサから思念通話が送られてきた。
シュトゥラの主戦力がついにイリュリアに攻め込むのか。これは本格的な戦争になってしまうな。オーディンと共にリサに礼を言い、殿下たちの話に耳を傾け
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ