暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth14信念に集う新たな家族・氷結の融合騎士 〜EiliE〜
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†††Sideシャマル†††
ザフィーラの治療を終えて、私はひたすら現実で起きた光景に唖然としていた。かなり離れた地点で放たれた圧倒的な魔導。オーディンさんの魔力光である、魅了されるほどに綺麗な蒼。空から無数の蒼の砲撃が降り注いだかと思えば、今度は地上から空に向けて光の柱がそびえ立った。
地上に展開されている環の中にそびえ立つ砲撃の柱は、あろうことか消える事なく滑るように環内を移動していく。オーディンさんがきっと“エグリゴリ”を相手に使ったんだと思うのだけど・・・「すごすぎるわ・・・」心底脱帽。
「・・・・ああ、我らが主はお強い。我らは計り損ねいたようだ、我らが主の実力の程を」
「ザフィーラっ? 良かった、気が付いたのねっ」
ザフィーラは目を開けて、焦点のあった目でオーディンさんが居るであろうその地を見詰めていた。ザフィーラは「世話を掛けた」って一言謝って起き上がろうとするのだけど、私は「まだダメよっ」って制する。
なんとか傷は完治できたけれど、それでも死にかけた事には変わりないわ。魔力だって身体維持の為に限界まで消費している。そんな状態で戦闘行動を取るなんて自滅行為もいいところ。守護騎士・治癒担当の湖の騎士として、そして医者として必死で止めさせてもらう。
「ザフィーラ。お願いだから言う事を聴いて。オーディンさんの力になるために、今は大人しく休んで」
オーディンさんの名前を出すと、ザフィーラは「仕方あるまい」って折れてくれた。そこに「ザフィーラ!」ヴィータちゃんがすごい勢いで飛んできた。ヴィータちゃんは、私とザフィーラを護衛するために近場でイリュリア騎士を倒してくれていた。だから少し騎士甲冑を汚しているヴィータちゃん。ザフィーラに駆け寄って「ザフィーラ、目を覚ましたんだなっ」そう嬉しそうに笑った。
「すまんな。迷惑を掛けた。我なら問題はない。しかし戦闘には参加できないが」
「んなの気にすんなよな。奴ら、もうほとんど撤退してるしな。ま、奴らの頭がシグナムとアギトに負けちまったし、当然の行動だけどさ。それに、オーディンのアノふざけた魔導を見りゃ誰だって退くっつうの」
「ホントね。信号弾だわ」
イリュリア側の空に撤退を指示する信号弾が上がって、遅れてこちらからも終戦の信号弾が上がる。ヴィータちゃんが“グラーフアイゼン”を肩に担いで呆れを含んだ苦笑いを浮かべた。私も釣られてまた微苦笑していると、「お前たち」シュリエルがフワリと私たちの側に降り立った。
「ザフィーラはもう大丈夫のようだな。お前の無事を確認できればいい。お前たちはこのまま待っていてくれ。私はオーディンとシグナムのところへ向かう」
それだけ告げたシュリエルが背中の翼を羽ばたかせて踵を返して飛び上がると、「あ、おいっ、あたしも一緒に
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