暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth14信念に集う新たな家族・氷結の融合騎士 〜EiliE〜
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「ミナレットの攻略を今すぐにでも、と思っていたが無理だな。一度アムルへ帰ろう・・・って、うん?」
見ればシュリエルだけはまだ座り込んだまま。「申し訳ありません、未だ回復しきれていません」とばつが悪そうに謝った。どうやらシュリエルはミュールの魔術をまともに受けてしまったようだな。歩けないなら「よっと」シュリエルを横に抱え上げる(俗に言うお姫様抱っこ)と、シュリエルは「ひゃっ?」と可愛らしい悲鳴を小さく上げた。
しまった。一言断ってからやるべきだった。謝ろうとしたら「オーディン。重くないですか?」そう上目遣いで訊いてきた。ちょっと待て。どうしてそんなにしおらしい? と、とりあえず「重くない」そう返す。実際に重くないし。そもそも女性ひとり抱え上げられないようなもやしじゃない。
「いいな〜羨ましいな〜、シュリエル・・・」
「何が羨ましいのアギトお姉ちゃん・・・?」
アギトから何とも言えない視線が突き刺さって居心地が若干悪いような・・・。話題を逸らそう。シュリエルを横抱きしたまま拠点へと向かう道すがら「ズィーベン」と、アギト達と共に後ろをついて来るズィーベンを呼ぶ。すると「なに? マイスター」背より生える一対の白翼を羽ばたかせて私の前まで飛んできた。
「ズィーベンという名前のままでいいか、それとも私が新しく名前を付けるか、どっちがいい?」
ズィーベン。七番目という意味の名前に縛られてほしくないから、名前を休憩の間に考えさせてもらった
勝手な事だからまず確認を取ってみたんだが、「新しい名前ほしいっ?」ズィーベンという記号であり名前を捨てる事を、彼女は悩む事なく決めた。
「そうか。じゃあ名前を贈らせてもらうよ。君の新しい名前は、アイリ、だ」
「アイリ・・・? アイリっ♪ うん、ズィーベンよりずっと可愛い?」
ズィーベ――いや、アイリは満面の笑みを浮かべて、私の周りを飛び回る。アイリ。氷雪に愛された者という意味を込めた名前だ。ベルカ語で、氷を意味するアイス、愛を意味するリーベを合わせただけだが、私の願いと共に贈ったその名を喜んでもらって良かった。
アイリは「アイリ、アイリ、わたしはアイリ♪」そう歌うように私たちの頭上を旋回し続ける。シャマル達と合流するまでの間、アイリは終始ご機嫌で、シュリエルは顔を赤らめたままで、アギトは若干不機嫌だった。
「オーディンさんっ、みんなもっ。無事で良かったわっ♪」
私たちに気が付いたシャマルが手を大きく振って出迎えてくれた。側には顔色が良くなったザフィーラも居る。この目でザフィーラの無事を確認できた事で、心底安堵。労いの声を掛け合ったところで、「ところでオーディンさん。その可愛い女の子はどなた?」とアイリにロックオンしたシャマル。
好奇な視線を向けられたアイリは
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