暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth14信念に集う新たな家族・氷結の融合騎士 〜EiliE〜
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行く!」ヴィータちゃんも続いて空に上がった。私とザフィーラは2人がそのまま空を翔けていくのを見守り、「シャマル先生! ザフィーラさんっ!」私は国境防衛騎士団の皆さんに小さく手を振った。

†††Sideシャマル⇒????†††

魔神オーディン。わたしを造ったイリュリアが恐れる人間。アギトお姉ちゃんがイリュリアを裏切る要因になった人間。排除するように命令を受けて、でもわたしは無視して利用しようとした人間。そんな魔神と、わたしはいま融合している。裏切り者として廃棄処分が決定したわたしを護るために。アギトお姉ちゃんも魔神もお人好しだ。だけど、わたしは今、魔神との融合を心地よく思っちゃってる。だからわたしは魔神に、わたしのロードになってくれるように頼んだ時、

『ズィーベン! あたしのマイスターを取らないで!!』

アギトお姉ちゃんが止めてきた。おかしいよね。だって魔神はアギトお姉ちゃんのマイスターであってロードじゃない。だったら何も問題ないよね。だから『アギトお姉ちゃんにはもうロードが居るよね』って返す。

『そ、それはそうだけど・・・! でも――』

――空衝岩槍穿(シュレッケン・シュペーア)――

ゼフォンの攻撃が土煙の中からわたしと魔神、アギトお姉ちゃんとそのロードへと放たれてきた。魔神は回避行動を取って「チッ。まだ壊れていなかったか」不機嫌な声色でそう漏らした。魔神はどうやら“エグリゴリ”と因縁があるみたいだね。複製品がどうのとか言っているから、イリュリア技術部に“エグリゴリ”の事を教えた誰かと魔神は敵同士・・・なのかな?

「ふざけんじゃねぇぞ!!」

魔神の魔導が巻き起こした土埃が晴れて、そう怒鳴ってるゼフォンの姿を視認できるようになった。損所は軽微だね。でもひどく服が土や泥で汚れてる。たぶんだけど、ゼフォンは地中に潜ってやり過ごしたんだね。

『ズィーベン。少し無茶をする』

『ほえ? あ、うん』

また頭の中に流れ込んでくる魔神の魔導の術式。さっぱり理解できない。でもなんとか理解しようと試みた時、いきなり視界がシャットアウトされて、気が付けば融合が解除されてわたしは外に居た。あまりの突然さに「え?」辺りをキョロキョロ見回していると、魔神が「呆けるのは後だ!」ってわたしを後ろから抱きかかえてきた。

――破岩砲弾(コメート・フェルス)――

(状況を再確認。わたしを破壊しに来たゼフォンによる魔導攻撃が接近中)

複数の岩塊がわたしと魔神に放たれていて、魔神がわたしを護るために胸に抱いて逃げてる。うん、こんな気持ち初めて。初めて、誰かの為に融合騎としての自分を使いたい、そう思える。そうなんだね。この気持ちが、アギトお姉ちゃんにイリュリアを裏切らせたものなんだね。
魔神の胸とトントン叩い
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