≪アインクラッド篇≫
第一層 偏屈な強さ
ソードアートの登竜門 その弐
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は状況が掴めないまま光の粒子となり霧散した。相変わらず底知れない威力だ。使っといてなんだがオバーキルがすぎる。
攻撃が当たったので≪暗殺≫の効果により隠蔽スキルが強制的に解除される。最初に隠蔽を発動してからここまででおよそ二十秒だろうか。
戦闘が終わり体を伸ばしてキリトのいる後方に振り返り、呟いた。
「ふぅー、終わった終わった。キリトも直ぐ来るだろ」
「もう来てるぜ」
「うおわっ!」
驚きながら見ると横にはキリトが立っていた。キリトが言うには隠蔽を使って戦闘を見学していたらしい。見学したといってもキリトにはコボルドが唐突に倒れこみ爆散したようにしか見えなかったのだろうが。
「ちょっと離れたところで見てたけど、≪瞬間火力≫だけなら相当だな。ざっと俺の六倍ぐらいか?かなり危ない橋を渡っているようだけど」
今の戦闘の何処に危なげな要素があっただろうか。キリトに質問してみた。
「そんなやばそうかなぁ? 俺としては安全策を滅茶苦茶にとってるつもりなんだけど……」
「……本人にはわかんないものなんだな。まぁ俺がどうこう言うことじゃない。そんなことはスバルも知ってるだろうからな」
まぁね、と返すとキリトはそろそろ出口だぜ、と言った。
キリトの言葉通り、視界の奥には外からのものと思われる強い光が見える。中途半端に話すのも嫌で、俺たちは足音だけ鳴らして出口へと向かった。
洞窟を抜けるともう既に空が赤色に移り変わっていた。俺は確かお昼前にこの洞窟に入っていったので、随分長々と拘束されていたことがわかる。
そして「これからどうするんだ」と俺がキリトに聞くと「これから迷宮区でレベル上げさ」とだけ言って別れた。
まるでキリトから自主的に別れたような表現だが、俺が空腹のあまりその場を立ち去ったというのが正しい。
奇妙なことにこの架空世界は排泄などはしなくてもいいのに睡眠と食事は必要らしい。それは生存のための自意識から来るものなのか、はたまた茅場晶彦がそういったことにやたら拘っただけの事なのかはわからない。とにかく何も食べないと空腹で餓死しそうな苦しみを味わうし、寝ないと寝不足の時の不健康感が蓄積する。
そして俺はあの洞窟のトラップのせいで体感六時間ほど缶詰にされて、体感十二時間ほどなにも食べていない。
洞窟で別れたキリトと俺は背を向け合って、真逆の方角へと歩いていく。
キリトは第一層の迷宮区。俺はキリトの来た方向にある迷宮区最寄の町≪トールバーナ≫へと向かっている。
その町は夕暮れに彩られ……ん?方角からすると朝日か?……その町は朝日に彩られて俺の精神状態も相まってとても美味しそうだった。
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