第21話 ラグドリアン湖での戦い
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アン湖水でなければ、どこまでうまくいったのか。水の威力があがっているから、意図して精神力の消費を抑えることができる。
『ウォーター・ドール』には風のメイジへを4体をつっこませて、相手を取り込んだ。そのうち2体をふっとばされたのは、さすがというところだが、先ほど水流に投げ込んだ魔法薬は、皮膚から浸透する神経性のしびれの効果をもっていて、それがすぐに発揮して、動けなくなったのを確認した。
魔法と魔法薬を併用して戦うのは、魔法衛士隊としては、いわゆる汚い戦い方で、最後の手段としてとってあった方法なのだが、今の俺は単なる軍属なので気にせずにつかえた。
『ウォーター・ドール』の数が減った分を補充をして5体にもどしつつ、サイトが相手をして、うまく足止めができていた火のメイジをとりかこませる。俺は、相手が軍人ではなくとも、軍人の家系なら通じるだろうと思い、
「貴兄に告ぐ。こちらはトリステイン王国 軍属 ジャック・ド・アミアン。投降するならば、貴兄たちの安全は保証する」
これでこちらが、トリステイン王国の軍人だが、軍属というだけで、部隊としては正規任務で動いてはいるわけではない、ところまでは伝わるだろう。ようは、現場の一存で勝手に動いているから、話し合いに応じるというものだ。
相手からしてみれば、襲っておいて、投降しろと言われるのもしゃくだろうが、ロープで身をつつんで戦っていたのは、身元をはっきりさせたくはなかったからだろう。だから、ここで、力の差を見せつけて、話し合いにできるとふんでいたのだが、返ってきた返答は
「ジャック・ド・アミアンって、トリステイン魔法学院にいる、あのジャック?」
「……その声は、キュルケか? こっちは、そのジャックだよ」
相手がなんでキュルケなんだ? とおどろかされた。
「そう、キュルケよ。もう一人はタバサだけど、傷をつけたりしていないわよね!」
「ああ、大丈夫だ。単に、しびれ薬で、身体が動かないとか口が回らない程度だ」
俺は答えつつ『ウォーター・ドール』の魔法をといた。まあ、普段から持ち歩いているのがしびれ薬なのは、相手をつかまえて、尋問をするための準備なのだが、そのあたりはだまっておく。
「なんだよ! お前らだったのかよ!」
サイトはキュルケとの戦で疲れたのか、地面に膝をついた。
相手がタバサとキュルケだとわかると、今晩泊まる予定だった場所で、焚き火をおこなった。タバサのしびれ薬がきれるのは約30分程度、焚き火で肉を焼いている間にルイズが起きだしてきた。ちょうどキュルケが
「ダーリンって強いのね。足止めをされるなんて思わなかったわ」
と言っていた。そんなキュルケにサイトが
「まさか、キュルケに剣を向けることになるなんて思わなかったよ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ