第28話 カトレア
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て通話を切る。
「マリー、ラ・ヴァリエールのお祖父様とお祖母様が、もう直ぐ着くそうよ。お出迎えしましょう。」
お母様は私を抱えると玄関口へと向かった。
暫くしてシルバーのリムジン型の車が家の門をから入ってきた。
この世界には携帯や自動車がある。これも違和感の一つだ。私の知っているゼロの使い魔の世界は中世ヨーロッパ風の世界の筈、しかしこの世界は近未来的である。
車が家の前で停止した。ドアが自動で開くとラ・ヴァリエール公爵と夫人、お母様のお姉さんのエレオノールさん、お母様の末弟のロランが降りてくる。
「ようこそ、お父様、お母様、エレオノール姉様、それとロラン。」
「おぉ、カトレア、それにマリー!久しいな、それにマリーは少し大きくなったなぁ。」
「お父様、前に来たのはほんの10日前ですよ。幾ら子供でもそんなに早くは成長しません。今日は誕生日パーティーなので、おめかししているだけですよ。」
「そうですよ、貴方。それより、カトレア身体は大丈夫なの。」
「えぇ、大丈夫です。まだ2ヶ月目です。それに夫が大切にしてくれますし、何より夫はお医者様ですよ。しっかり健康管理をして下さいます。」
「そうでしたわね、カトレアの病気も治した名医でしたわね。」
「カトレア、アキラさんはどうしたの。」
「エレオノール姉様、夫は厨房で陣頭指揮しています。」
「そう、貴族らしくないけれど、それは楽しみね。栄養バランスを考えて、美味しい料理を出してくれるんだもの。貴方が病気がちの時も治療した後も、ラ・ヴァリエール邸に残って栄養管理してくれたもの。いろんな料理のレシピをラ・ヴァリエール邸のコックに教えたのもアキラさんだったわね。あの後、魔法学院に入学した時に食堂の食事が不味く感じたもの、豪勢だけれどあんなに肉料理ばかりだと、油ぽっくて食べられた物じゃないわ。光輝殿に頼んでメニューを抜本的に変えさせたもの。」
「あらまぁ、魔法学院の食堂のメニューを変えたのは、お姉様だったの。知らなかったわ。それよりパーティーが始まるまで時間があるわ。応接間でお茶でもどうかしら。」
「そうねそうしましょう。マリーのビデオ見せてね。お父様とお母様は、ちゃつかりマリーに会いに来ているもの。私はアカデミーの研究で忙しくてなかなか会いに来れないもの。」
エレオノールはジト目で公爵を見る。公爵はエレオノールと視線を合わせない様にしていた。
「貴方、早く行くわよ。」
カリーヌが公爵をフォローする。それには訳がある。カリーヌは夫がいない時も毎日のように訪れていたのだ。来れない時はテレビ電話でマリーの様子を伺っていたのだ。しかし自分にも末の息子がいる、身体が二つ有ればいいのに、そこで閃いた。そう偏在魔法が有るではないか。それからは偏
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