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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story6 薔薇屋敷
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ェなんて、いくらなんでも可笑しすぎるだろっ!?」
「ちょっとナツ、落ち着いて。」
「お前が怒鳴っても、何の意味も無いぞ。」

ルーシィが宥め、エルザに軽く渇を入れられると、ナツはようやくドカッと椅子に戻った。
ギルド内の空気がピリピリしているのは無理もない。ウェンディ、シャルル、イブキが一緒に仕事に行ったっきり、1週間経っても帰って来ないのだ。

「仕事先で、3人に何かあったとしか考えられねェな。」
「3人共、無事だと良いんだけど・・・」

グレイが難しい顔をして呟き、コテツが心底心配そうに呟く。

「ミラ、3人が何の仕事に行ったか分かるか?」
「【薔薇の手入れの手伝い 40万J】という依頼よ。」

アオイの問いにミラはすぐ答えた。

「シャルルは私に、「長くても2日くらいで帰って来るから」って言ったのに・・・」
「ミラさん、そんなに落ち込まないで。」

俯くミラをエメラが励ます。

「確か、依頼先はローズの街にあるとある屋敷で、依頼主はその屋敷の女主人だったな。」
「そうと分かれば・・・行くぞハッピー!」
「あいさーっ!」

確かめるように呟いたエルザの言葉を耳にしたナツは一目散にハッピーと共にギルドを飛び出して行った。

「えっ!ちょ、ちょっとナツ〜!?」
「ったく。相変わらず身勝手な野朗だぜ。」
「私達も行こう!」
「つーかアイツ、列車で行く事ぜってェ忘れてんだろ。」
「皆待ってよ〜!」

飛び出して行ったナツとハッピーを追いかけて、ルーシィ、グレイ、エメラ、アオイ、コテツの順にギルドを飛び出して行く。
エルザは小さくなっていくルーシィ達の後ろ姿に目をやった後、視線をカウンターに座っているマスターに移した。

「マスター。」

マスターは口に銜えていたパイプを外し、ふぅ〜と口から煙を吐き再びカプッとパイプを口に銜えてから口を開いた。

「行けと言えばもちろん、ダメだと言っても、何も言わずに黙っておっても・・・お前達は行くじゃろ?」

そこまで言うと、マスターは一旦話を区切り、ニカッと微笑んだ。

「仲間を探しに。」

エルザはマスターの言葉に大きく頷いた後、(きびす)を返してギルドを出て行こうとする―――――と、未だに椅子に座って魔道書を読み続けているバンリが視界に入った。バンリはエルザの視線に気づいていないのか、黙々と魔道書を読んでいる。
エルザはUターンしバンリに歩み寄ると、バンリが読んでいた分厚い魔道書をバン!と乱暴に閉じ、バンリの首根っこを掴んで、ズルズルと引き摺るようにしてギルドの外に向かって歩き出した。

「まだ全部読ん」
「関係ない。」

「読んでいない」と、言おうとしたバンリの言葉を切り捨てるようにエルザが自分の言葉で遮った。

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