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DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十三話
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 拍手をする《主》。セモンは彼の言葉の一つに言い得ぬ嫌悪感を感じ、《主》を睨み付ける。

(ユニット)……だと?」
「そ。僕の意思の通りに動く、僕の世界の住人達」
「吐き気がするな――――お前は俺達をモルモットのようにしか見ていない」

 ハザードもまた、《主》をにらむ。だが《主》は動じない。まるで、その言葉が掛けられるのは当然だ、と思ていたとばかりに、次の言葉を紡ぎだした。

「そうだね。だが同時に違う。
 僕は君達に期待しているんだ。もし君達が僕の想像を超えたところまで行ければ、それはとても愉快なことだ。残念ながら現在のところ、人類は全く僕の望んだとおりに進んでくれている――――つまり、僕の法則から脱せていない」

 《主》は座っていた玉座から立ち上がると、鷹揚に両手を広げて、さらなる続きを放った。

「今回の《仮想世界侵攻》はね、人類がそれにどう対処するかを見るためのモノなんだ。僕の予想を裏切った対処方法を取ってくれればそれでよし……ただ、残念ながら誰も僕の意思に反しない。僕の意思を裏切ってばかりの存在は嫌いだけど、時には反乱してくれなきゃ。
 安心してくれたまえ。君たちがもし《ダメ》だったとしても、ユビパッチン一つで消したりはしないよ。だってつまらないだろう?せっかくここまで創ってきた存在を、あっさり消しちゃうなんてさ」

 それは、間違いなく神の言葉だった。超越したところから、唯々、自分の箱庭を見つめる、神の言葉。

 そんなものを、許すわけがない存在が、ここに居る。

「ふざけるな……!僕より上位の存在だなどと、許さないぞ!」

 シャノンだった。彼は今度こそ双巨剣を構えると、《主》に向かって突進する。いつの間にかビットが装着されて鋸状になった刀身には、爆発的な黄金のエフェクトライトが宿っている。

 《太陽剣》《帝王剣》複合ソードスキル、《アメンラー・インティカ》。

 SAO、ALO――――ソードスキルの存在する世界で、最高の破壊力を誇る剣技が、《主》を打斃さんと迫る。

 だが純白の少年神は、欠伸をかみ殺して呟いた。

「……受けてやるまでもないよ……グリヴィネ」
「はい、お兄様」

 そして、その存在が降臨する。

 がきぃん!という激しい音を立てて、シャノンの刀身が弾かれた。返す一撃で、シャノンの胴を打ち、彼を吹き飛ばす。

「ごはっ!?」

 奇しくも以前、《主》に切りかかったセモンと同じような声を上げ、シャノンは地面に墜落した。信じられない――――シャノンを、こうも簡単に吹き飛ばすなんて。

「お疲れ様。悪かったね」
「いえ。お兄様の安全が第一ですからっ!」

 《主》のねぎらいに笑顔で答えるのは、同じく白い女性。天宮刹那と同じ顔
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