4話
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るのか、一誠は四季に夕麻と言う名前を言っていないと言う事をすっかり忘れている様子だ。態々指摘するのも面倒と四季は四季で放置しているが。
別に一誠の事は嫌っていないが一誠の問題と斬り捨てる事にしたのだった。
放課後……
素早く帰り支度をしていると教室のドアが開く。
「やあ、どうも」
「はぁ」
内心『またか』と思いたくなる相手の登場に思わず溜息を吐いてしまう。今日は詩乃と一緒に帰る予定なので相手にしている暇は無い、と無視して帰ろうとするが、
「君が兵藤くんかい?」
「ああ。それでオレに何の御用ですかね」
「リアス・グレモリー先輩の使いできたんだ」
イケメンに対して睨みつつも面白く無さそうにしている一誠の姿を一瞥する。
(オレから他に興味が移ってくれたって事か? まあ、面倒が無くなって助かったな)
「すまない、待ってくれるかな。君にも用が有るんだ」
「先約が有る」
木場の言葉をその一言で斬り捨てて帰ろうとするが、木場は四季の肩を掴んで呼び止める。
「待ってくれるかな? 悪いけど、生徒会の方にも君に用が無いかは確認しておいたんだ」
「離せよ、色男。だいたい、何で生徒会限定なんだ? 他の相手との約束だからってお前等の方を優先させる義理も無いだろ?」
肩を掴む腕を払いながら帰ろうとするが、
「君にも来て欲しいって部長が呼んでるんだ」
「断る」
「お前、三年のリアス・グレモリー先輩の呼び出しだぞ! それを断るって、それでも男か!? 普通優先するだろう!?」
「オレはあの先輩の事は嫌いなんだよ」
興奮気味に怒鳴ってくる一誠を呆れた目で見ながら、内心で『他の生徒の記憶から消えた彼女の事は良いのか?』と思ってしまうがそっちは口には出さない。
「ったく、詩乃を待たせたくないんだ、邪魔するな」
「な!? なんで、あんな“人殺し”がグレモリー先輩より優先なんだよ、お前」
一誠の言葉が聞こえた瞬間、四季の足が止まり次の瞬間、
「っ!?」
四季の拳が一誠を殴り飛ばしていた。ドアの所から窓際まで殴り飛ばされ、進路上に有った机や椅子にぶつかりながら一誠の体が吹っ飛ばされた。それに教室中から悲鳴が上がるが、四季はそれを無視して一誠を見下ろしながら、
「おい、変態。次ぎ詩乃を悪く言ってみろ……本気で」
―殺すぞ―
殴り飛ばした一誠を睨みつけながら本気で殺意の篭った言葉、それに対して脅えながら慌てて一誠は首を楯に振る。
「いや、彼女にも一緒に来て欲しいって言ってるんだ。……昨日の事でね」
「へぇ」
四季のまとっていた殺気の矛先がその言葉によって今度
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