暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
4話
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一誠を襲撃するはずのドーナシークは四季の逆鱗に触れて羽さえも残らず灰にされている。同時に四季の事も有り、リアスは早い段階で新しく眷族になった一誠に事情を説明するべきと判断したのだ。

 婚約者との件までの期日はそれなりに近付いている。まだ時間が有ると言っても、未だに残りの戦車、僧侶、騎士の駒は見つからず、僧侶の駒の転生悪魔は彼女では扱えないと判断されているのだ。……婚約破棄の為にも少しでも早く眷属は見つけたいが、未だに三つも駒が余っている。
 既に候補として考えていた四季と新たに見つかった詩乃の二人……二人が眷族に加わってくれれば、

(私達眷属は強くなれる)

 そう思う。この時、詩乃まで巻き込んだ事で余計に四季の怒りを買う事になるのだが……当然ながら、この時の彼らは知る由もなかったりする。








 その日、四季は朝から心此処に有らずと言った様子だった。まあ、昨日の堕天使の一件で何だかんだで告白して受容れられて……晴れて詩乃と恋人と同士になった訳だ。

「な、なあ、四季は覚えてるよな? 夕麻ちゃんはちゃんと居たよな!?」

 四季の姿を確認した一誠がそう問いかけてくるが……聞いちゃいなかった。

「お、おい、四季!!!」

「? 居たのか、イッセー」

「居ただろ、さっきから!」

 今まで一誠の存在にさえ気付いて居なかった四季だった。縋り付く様に四季の肩を掴んで聞いてくるが……此処で一誠は大事な事を忘れている。

「誰だよ、夕麻ちゃんって?」

 四季は夕麻ちゃんと言う相手の事は最初から知っていない。

「そんな……四季までそうなのかよ?」

 彼の質問の意味が分からずに聞き返しただけなのだが、一誠は震えながら何処か絶望にも似た色を表情に浮かべていた。そんな彼を一瞥しつつ『何だったんだ、あいつ?』と疑問を浮べながら背中を見送っていた。

(……もしかして、昨日言ってた彼女の事か?)

 昨日は詩乃を助けた事や詩乃に告白した事で頭が一杯で先程まで思いつかなかったが、もう一箇所堕天使の気配が在った事を思い出した。恐らくは何らかの目的で一誠に近付いたのだろう。
 そして、『夕麻=堕天使』とするならば、パルサーのアドバイスを元にしたデートの最後で一誠に対して何かをして、最後には目的を果たしたので己の存在に繋がる記憶や記録を消したと言う事だろう。何故一誠の記憶だけ消えていないかは疑問だが、状況から考えてそうである可能性が高い。

(もしくは彼女の方が神器持ち……って線は薄そうだな。相手もバカじゃないなら、目撃者が居ない時……一人の時を狙うはずだ。それにしても、あいつ忘れてるだろ……オレは彼女が出来たって言われても、名前は聞いてないからな)

 周囲との語弊に焦ってい
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