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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
騎乗兵、再戦
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は吐き気のする顔でニヤついていた。

「魔術師として教えてやるよ黒守…………殺せるときにキッチリ殺しておかないからこういう目に遭うんだよ!」
「…………ああ、それはご尤もな意見だ。けどな」

 無関係の人間をオレのせい(、、、、、)で巻き込む羽目になったのは反省点だ。
 本当ならその責任さえも無視してしまえればいいのだろうが、さすがにオレのせいで彼らに死なれては寝覚めが悪い。

 ────しかしそれも学習した。
 次からはそんなヘマはしないし、オレの落ち度である慎二も今から殺すのだから変わりはない。

「別に構わないだろ。もうおまえは死んでいるようなもんだしな」
「ハッ、何を根拠に言ってるんだよ。これから惨めに殺されるのはおまえの方なんだぞ!」
「…………根拠ならある」

 興奮冷めやらぬ感じで叫び散らす慎二を、感情を消した眼で睨み付ける。

 慎二が思わず言葉を無くすほどの殺気を叩きつけ、オレは────滅尽滅相の意思を宣言した。





「本気の黒守(オレ)を敵に回したというこの状況そのものが──────おまえの死を何よりも雄弁に物語ってるよ」





 フェンサーは剣の切っ先を下へ、白銀の宝剣を下段へと構える。
 ライダーの手にも、あの巨大な釘めいた二振りの牙が握られていた。

 これまで不動を守っていた二騎のサーヴァントが、一陣の旋風の如く疾走する────!

「っふ!」
「シッ!」

 打ち合う銀剣と対の鉄杭(キバ)
 膂力は拮抗しているのか、互いの得物は火花を散らしながらもどちらかが押し切るということはない。
 フェンサーが返す刃の二撃目にて首を撥ねにいくも、切り返した瞬間には既に相手は間合いを離している。

 さらには二撃目を振り切った隙を突いて後退から反転し、再びその鉄杭を手に前進する。
 先の一撃よりも速く鋭く振るわれる双牙を、更なる高速を以て銀の剣が弾き返す。

 以前のライダーとは明らかに違う。
 前回は通常状態(ノーマル)のフェンサーにさえ劣っていたというのに、今回は共振増幅(ブースト)した状態でなお互角。

 絶速の概念を発動し、速度というアドバンテージを得ているにも関わらず、高い機動力を発揮するライダーを捉えられない。

 緩急をつけながら一撃離脱を繰り返し、ライダーはこちらの態勢が崩れるのを待っている。

 援護をしたいのは山々だが、Bランクの対魔力を持つライダーに生半可な魔術は通しない。
 瞬間契約(テンカウント)レベルの魔術を用意しようにも、周囲を固める竜牙兵が詠唱する時間を与えてくれなかった。

Hit End(接蝕), Dispel(解呪)!」

 単調な軌道で降り下ろされた刀剣を回避し、
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