暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
思い出-メモリーズ-part1/半妖精の友達
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数十年前…。ハルケギニア大陸から遥か東に位置する地方…ロバ・アル・カリイエ。
『グオオオオオオオオオオオ!!』
以前、この地域からディノゾールがハルケギニアに向けて飛び立ち、トリスタニアに多大に被害を与えたことは覚えているだろうか。だが、今は怪獣たちの無法地帯と化していたこのロバ・アル・カリイエから大きな影がほかの地域へ旅立ったことは、実を言うとディノゾール以前よりも何度もあったことである。
そして、この大陸ではエルフと、そこに隣接して暮らしていた人間の争いが発生しているとも言われているが、宇宙怪獣であるはずのディノゾールという凶悪な存在がいたように、
この大陸では凶悪な怪獣同士が命のやり取りを毎日のように起こしていた。しかも、それはただの野生動物の縄張り争いではない。
まずはその一旦を見てみよう。ロバ・アル・カリイエのある荒野にて、一体の猿のような怪獣と、もう一体の凶悪な怪獣が戦っていた。形勢については、後者の怪獣…初代ウルトラマンを倒したことのある個体の同種族『宇宙恐竜ゼットン』が優勢だった。
『ば、馬鹿な!この俺が…ヴァイロ星人であるこの俺が…こんな野蛮な異星人に…!』
劣勢に追い込まれ狼狽えているのは、のっぺりとした道化師のような白いマスクに素顔を隠した宇宙人『ヴァイロ星人』。そしてゼットンを操り、戦いを有利に進めているのは、かつてウルトラマンジャックを卑劣なやり方で敗北に追い込んだことのある『暗殺宇宙人ナックル星人』だ。
『ふん、何が起こったのか理解できていないようだな。さあ、やれ!!飼い主もろともその不細工な獣を始末しろ!』
『…ゼッ…トン…』
ゼットンは相手の怪獣に向け、その傍らにたっていた星人もろとも両手から発した破壊光線を発射した。攻撃を受けた相手の怪獣は体に火花を起こしてダウンした。
『な、貴様…「レイオニクス」をも狙うなんて…ぎゃあああああああああああ!!!』
光線を受けた星人は何か文句を言おうとしていたが、ゼットンの攻撃を受けて木っ端微塵にされ、絶命した。そんな成人に対して、ナックル星人は吐き捨てるように言った。
『バカが、「レイオニクスを狙うな」とはルールで禁じられてなどいない。このバトルのルールの盲点を見抜けなかった貴様が悪いのだよ。負け犬が。……ん?』
ナックル星人は目の前を凝らして見る。よく見ると、たった今ゼットンの光線で倒したはずの怪獣がまだ生きていたのだ。
『こいつ…まだ生きていたのか!?』
ナックル星人はすぐに、手に持っていた奇妙な機械を握り身構える。手に持っている装置でゼットンを操っているのだろうか。
しかし、相手の怪獣は自分の主が殺された憎しみに駆られることはなかった。それどころか、だんだんと小さくなり、50m近い巨体が2mほどにまで縮まり、一目散に逃げ出した。
『…ふん、まあいい
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