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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
思い出-メモリーズ-part1/半妖精の友達
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。負け犬らしい逃げっぷりに免じて見逃してやる。』
興味が失せた様子で、ナックル星人はその怪獣を追って行こうとはせず、踵を返してどこかへと去っていった。
一方で、ナックル星人から見逃してもらったその怪獣は、荒野を必死に走っていた。どうもこの怪獣は、ヴァイロ星人に対してなんの情も抱いていなかったらしく、寧ろ清々した様子が伺える。無理やりこの戦いに参加させられていたのだろう。
荒野を超えて、森の中へと差し掛かったその怪獣。その森には、そこに住む人々の村があった。彼は、宇宙人に無理やり従わされていたが、人間のことを恐れてはいなかった。寧ろ、不思議なことに好意的あったのである。草陰から村の様子を伺ったその怪獣だが、彼は偶然にも森の中で人間と遭遇したとき…。
『く、来るなこの化物!!』
『殺せ!この村を荒らさせるな!!』
『村を守れ!!』
森で出会った男性やその仲間たちからいきなり罵声を浴びせられた怪獣は動揺してしまう。しかも、切り裂く風の刃が自分を襲ってきた。怪獣は攻撃を受けてその身に切り傷を負いながらも、決してその男性を襲わなかった。逃げるように彼は森の中へと逃げ出していった。怪獣は、ひどく悲しんだ。自分に敵意なんてなかったのに、どうしてこんな目に遭わなければならなかったのか。
彼はとにかく、なるべく身を隠しながら、そしてある日人間に見つかって化物扱いされて攻撃を受けては逃げ続け、あてもなく、ただロバ・アル・カリイエから逃避行を続けた。
いつしか、怪獣はハルケギニア大陸…それも人隠れて船に乗り込みアルビオンへと足を踏み入れた。しかし、決して人間の前に姿を見せようとはしなかった。恐れていたのだ、また人間に襲われてしまうのではないか、と。現に、ハルケギニアでも見つかったときは化物扱いされて、人間は腰を抜かして逃げ出したり、魔法で攻撃してきたりと酷かった。
彼が見たアルビオンは森に覆われた美しい大地だった。しかし、そこに住む人間が自分が望むとおりとは限らない。でも、彼は寂しがり屋だ。密かに、森の草陰の中などから人間の生活する様子を伺っていた。表に出ることのできないもどかしさを噛み締めながら、彼は人気の少ない森の中に隠れながら暮らしていた。
しかし、ある日のこと…。
彼はアルビオンのとある貴族の屋敷の敷地内にある森にやってきた。草陰からただ見ていることしかできなかった彼。だが、ある日ついにその屋敷のものと思われる幼い少女に見つかってしまったのだ。また、恐れられる。攻撃される。それを怖がった彼は逃げようと思っていたのだが、今度出会った少女は不思議なことに、彼に手を差し伸べてきた。
『あなたはだぁれ?』



前回ともたった今の話とも大きく離れるかもしれないが、数年後の現在に時間を戻そう。
使い魔と、それを召喚した主の間には特別なつながりがあ
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