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滅ぼせし“振動”の力を持って
彼と暴力事件
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「凄かったんですよ〜、自身よりも皆の騒ぎ様が」
「フ、どちらかというとお祭り騒ぎに近かったがのう」
「地震ではしゃぐってガキかあいつ等は」
「ははは! そりゃ的を射ておる意見じゃの!」
「ですね!」
「イナホ……それ考えずに言ってるだろ?」
「はい!」
「胸張って言うんじゃねぇよ!?」



 部活動の部費説得の件も警邏も終わり、寮へと変える道すがら海童とイナホとコダマの三人は、今日の事件に付いて話を交わしていた。


 やっぱりというべきか海童の行った地面大爆発で小型の地震は起きており、流石に慌てふためきはしなかったが皆小騒ぎは起こしたのだとか。

 そしてあの後、海童とうるちは校舎を壊してしまった事を謝りに行ったが、事件解決でプラスマイナス0にしようと学園長が提案した為、お咎め無しで帰る事が出来たのだ。


 海童の活躍を自分事の様に喜び、スキップしながら海童とコダマの先を歩くイナホであったが、急にストップして項垂れてしまった。


 この短い間に激しく一喜一憂している彼女が心配になったか、海童がイナホに声をかける。



「大丈夫か? はしゃぎすぎて疲れたのか?」
「いえ……今日は頑張ったので、おなか空いているのに……帰ったら精進料理なんだなぁって……」
「……あ〜……」
「暫くはあれを続けると言っておったしのぉ」



 イナホは更にがっくりと肩を落とすが、海童だって肩を落としたい気分ではあった。幼馴染が故春恋の無駄に頑固の部分をよ〜く知っており、訴えた所で聞きはしないと分かっているので、我慢して黙っているのである。



 だがしかし、寮へ近づくにつれて、段々と妙な臭いが漂ってくる事に三人とも気が付いた。とはいっても理科の実験の様な臭いでも無ければ、料理ベタが無駄に凝った料理を作ろうとして失敗している臭いでも無い……普通を超えてかなり美味しそうな香りが漂ってきているのだ。



「こ、コレはお肉です! お肉の匂いです!!」
「……ポタージュスープの臭いかコレは?」
「ぬぅ、揚げ物の匂いもするのぉ、何処ぞの部屋でパーティでもやっとるのかの」
「うう、羨ましいですぅ……」
「ちょっ、涎! 涎拭けイナホ!!」
「汚いのぉ!?」



 一悶着起こしやいのやいの騒ぎながらドアを開け、私服へ着替えて食卓へ着いた彼等は……とんでも無い物を目にした。




「ど、どういった風の吹きまわしじゃ?」
「うおっ……これまた偉く豪勢な……」
「凄いです! 凄いですっ!! 美味しそうですっ!」



 それは、彼等が下校中に嗅いだ香りの正体であろう、ステーキにポタージュスープに揚げ物付きのサラダ、そして皿いっぱいの白米、他にも幾つかオードブルが並んで
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