彼と女と唐突と
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御寛ぎになってください?(言ったら殺す、言ったら殺す、言ったら殺す・・・!!)」
「・・・(言われたくないなら何でここで働いてんだ・・・?)」
ごく単純な疑問も口な出す事は無く、ゆっくり静かに海童は頷いた。
そこから離れた席では、何時の間に入ってきたのか未だ探偵服姿の三人が、ばれない様にばれない様に、時々様子をうかがっている。
「凄い格好ね、アズキさん」
「でもちょっとうらやましいです」
「そうっすかね?」
(・・・あれ? 鉾にもお客さんが居る・・・天日ってそこまで人多く無いのに・・・)
春恋の見ている先には、男か女か判別しにくい服装の人間が居り、少なくとも休日遊びに来た学生には見えない。
春恋が何とか人相を確認しようと体を動かし、数分後に諦めたのと時を同じくして、海童とコダマのテーブルに料理が運ばれてきた。
「お待たせしました、ごゆっくりどうぞ」
それだけ言うと、これ以上は居られないとアズキは足早に去って行った。・・・と、途上で春恋ら見知った顔を見つけ、思わず立ち止まる。
「なにやってんだ副会長にイナホに碓」
「えっ・・・? 何でバレた?」
「いや、ばればれだってそんな変な恰好してても」
そんな一悶着など知らず、海童とコダマは目の前の料理に手を付け始めた。
「では頂くかの」
「頂きます」
食事そのものはすぐ終わり、デザートのケーキ(勿論海童は頼まない)と合わせて紅茶やコーヒーを飲んでから店を後にする。
「「「言ってらっしゃいませー?」」」
食後すぐに買い物と行ける状態ではないのか、次に二人が向かった場所は湖のある公園のベンチだった。
「どうじゃった? 中々食事も上手かったろう」
「まぁ・・・サプライズがありましたがね」
「確かにサプライズと言えるモノじゃったの、アレは」
それから気持ち良さそうに伸びをするコダマへ、ちょっと焦った様な顔のカグヅチが声をかける。
「お嬢、お楽しみの所悪いがよ、重要な事忘れてないよな?」
「重要な事? 大事な事・・・ハッ!?」
「・・・お嬢」
「わっ、忘れておる訳無かろう! ちゃんと策も用意してっ、あるのじゃから!」
(忘れてたよなコレ!?)
カグヅチは唖然とした顔になるが、カグヅチの声が聞こえない為にコダマが急に大声を出したように海童は聞こえ、何の脈絡もなかったからか訝しげな顔をしていた。
「姫神先輩・・・何ですかいったい?」
(見ておれよカグヅチ! ワシの魅惑のテクニックでこやつの正体暴きだしてやるわ!)
コダマは顔を
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