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退学
5部分:第五章
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きたいの。いいわよね」
「ああ、わかったよ」
 その言葉に意を決して頷いた。
「じゃあ来な。何時でもよ」
「遠慮なくて」
「いや、遠慮しろ」
 突っ込みは忘れなかった。
「安くてもな。いいな」
「ケチね」
「フン」
 そうは言い合いながらも二人の距離は近くなっていた。退学の話が出る前よりもずっと。麻奈美も良太もそれには気付いていなかったけれど。その位置は影からでもはっきりとわかる程であった。二人が気付かないうちに。



退学   完


                    2006・10・6


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