暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
シャドウ:五回戦
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右手を微かに握り、俺は眉を潜める。
いつもの感覚が違う。そう、銃を握る感覚が。
原因は判らない。
しかし、右手は微かに感覚が違うのだ。
緊張か。いや、そうじゃない。
戦いと言う物自体に恐怖を抱いているのだ。
俺は息を吐き、再び右手を握る。感覚が元に戻る。俺は頭のエンジンを掛け、再び二脚で保持した愛銃<PGM Mini Hecate 338>に右手を戻した。スプリングを幾らか軽めにチューニングしたトリガーに、人差し指を添わせる。そして、右目でスコープを覗き、狙撃のチャンスを待つ。
俺が居るステージは荒野だか何だか良く解らない名前。
乾燥した高知の中央で交差する地形、とだけ俺は認識している。
対戦相手は<レル>だか<ルレ>だか解らん名前だったか。そいつは未だ姿を現さない。
現在、BoB予選Dブロック五回戦。つまりは準決勝第一試合の開始から、約二十分が経過した所だ。
この試合に勝てば、次の決勝の相手が誰であり、結果がどうなったとしても、明日に行われる本選には出場出来る。しかし、ここまで勝ち上がってきた対戦相手も、中々の注意力だ。
恐らく、勝負は一瞬。奴がここに出てきて、俺のHPバーを削りきるか、或いは、俺が奴のHPバーを削りきるか、だ。
すると、その対戦相手が姿を現す。
「シャドー!!テメェを倒させて貰うぜ!!」
すると、両手で保持したアサルトライフル<AKM>を撃ちながら接近してくる。その先には、銃剣。
つまり、接近して攻撃する算段だろう。
ーーーーが、それが上手く行くかはまた別だ。
幾つもの<弾道予測線>が俺を貫くが、俺は恐れない。
俺は左手を愛銃から外し、サブアーム、サブマシンガン<Bizon>を背から取ると、<弾道予測線>を出す前に打ち出す。
バラララララッ!と甲高い音を放ち、次々と奴の<弾道予測線>上にある弾丸を相殺する。
奴は少し驚く顔を見せたが、素早く弾薬を変えると、再び銃撃を開始する。
俺もそれに反応し、ヘリカルマガジンを交換し、打ち出す。
キンキンッ、と音を立てて落ちる弾丸より早く、対戦相手は俺の狙撃ポイントまで近付いていた。
「チェックメイト」
俺はボソッと呟くと、そいつは俺の所まで上ってきた所だった。
俺はそいつの眉間に銃を構えると、一発。
そして、倒れる体に、二発、弾丸をぶち込む。
すると、そいつは「ば……馬鹿……」と、呟き、ポリゴンとなった。
「……ふう」
俺は愛銃を撫で、放り捨てたマガジンを回収すると、彼奴を思い出した。


























一回戦を約二分で片付け、待機ドームに帰還した俺を迎えたのは、ユミだった。
ユミは負けたことを俺に伝えると、観客席に移動していった。
俺は心底残念に廊下
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