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滅ぼせし“振動”の力を持って
彼と歓迎会・・・と黒い影
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ていた時はまだ余裕あったろ、どうしたんだ?」

「風呂は静かにゆっくり入りたいんだよ・・・男子も女子も大勢だと結局騒ぐからな。二人だからと期待したが・・・竹垣越しならまだ良かったんだがなぁ・・・」

「お前枯れてんなあ、モロ爺じゃねえか」

「やかましい」

「まあ、それはさておき―――待っていろ俺のパラダ――イス!!」

(さて、何分もつか・・・)





 イナホを待っていたらしい女子生徒達も、女性用脱衣場で着替え始める。



「ここって本当に立派ですよね。本当に無料でいいですか?」

「ええ、天日の施設は一部を除き無料で利用できますの」

「なんや、誰も居らんなんて珍しい。人はらいでもしたか?」

「なんでもここら辺で黒い影を見たって報告があってね、今回はその調査もかねているの」

「ですけど何でまた男子達と一緒に・・・私の男性恐怖症はご存じでしょう? 穣華さん」

「勿論・・・でも、今回はマケンキの仲間の為の親睦会。男子二人だけ仲間外れにするのもねぇ・・・フフフ」

「顔が何故に嬉しそうなんじゃ・・・」

「あの〜、私水着を持って来ていなくて」

「それなら用意してありますから、好きなのをどうぞ」

「・・・穣華さん? まさかそれは」

「えへへ? ごめん楓蘭、会費使っちゃった?」

「穣華さあぁん!!??」



 女子達が水着選びや勝手に会費を使った事による説教で時間を食っている一方、着替えが速い男子達は一足先に風呂場へ出ていた。



「うはあ、でけぇ・・・すげえなこりゃ」
「立派な造りに天然温泉、か・・・是非とも静かにゆっくり入りたいもんだ・・・」
「だからジジイかってのお前」
「うるせぇな」



 言いながら海童は少しでもゆっくり浸かれる場所を確保するべく、女子達を待たずに湯船へ歩き出していく。
 そんな海童が岩場の陰に行き入口が見えなくなった時、ようやく一悶着終わったのか、女子達も入ってきた様で声が聞こえてくる。



「ワー! すっごく広いです!」
「すげぇだろ? しかも景色まで最高だし、人気ある訳よここの温泉はな」
「ん? ケンゴだけか? カイドウは何処行ったんや?」
「・・・ハッ! あ、あいつならゆっくり浸かりたいって岩場の陰に行きましたよ・・・えへへ」
「昔から変わらないわね、海童君は―――」
「あ、あなたっ!?」



 と、行き成り楓蘭は声を上げた。何事か岩場の陰に居る為分からない海童だったが、次の音でなに事かを悟った。



「キャアアアッ!!」
「はぶっ!」



 悲鳴と共に何かを投げつける音、続いてカポーンという高い音。恐らく、鼻の下伸ばして見ていたら、女
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