彼と歓迎会・・・と黒い影
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わせて、崩れる事無く立っている。
呆れた様子で腰に手を当てた春恋だがまだ問題があるのか、今度はカチューシャを付けた本を読んでいる女子生徒へ指差した。
「砂藤さんもよ! 本ばかり読んでないで『統生会』の仕事をしなさい!!」
「あっ・・・すい、ません・・・ううっ」
大声に弱いのか、本に顔を隠して涙声になる砂藤に、ちょっと声を張りすぎたかと春恋の勢いは失速した。
「えっと、御免なさい、大きな声出しちゃって・・・でも、これから皆の紹介をするし、本を読んでいたらすぐ準備が出来ないから・・・」
「分かりました・・・でも少し待ってて下さい」
そこで顔を何故か赤らめ、少しばかり恥ずかしそうに砂藤は呟く。
「大和君とアスラ君のキスシーンを見てからで・・・」
「Oh! 言う所の萌えシーンやね、キミー!」
「学校にBL本なんか持って来ないのーっ!? それだけは駄目ーっ!!」
「碓、BLってのは?」
「さあな。ベーコンレタスとかか?」
「な訳あるか」
その後、BL本とはボーイズラブ・・・即ち男性同士の恋模様を描いた作品だと聞いて、碓は感想をどう示して言いか分からず苦笑いし、海童は知った後に若干ながら引いていた。
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検警部・・・というより漫画研究部もどきの部室からでて、一年生三名、検警部の三名、副会長の一同は、統生会室まで足を運んでいた。
部屋の中には上記七名の他にも、アズキやうるち、身体検査当日に春恋を引きずって行った会長に、海童達にとってはも何処となく見覚えのある女生徒が一人居た。
「今年は三名も加入してくれるなんて、賑やかになるわね嬉しいわ〜〜」
「か、歓迎いたしますわ。検警部新入部員の皆さん・・・」
(なあ、あの眼鏡かけた美人さん、何で引き攣ってるんだ海童)
(何でも男性恐怖症らしい)
(ああ〜・・・そりゃ歓迎しきれないよなぁ)
(それよりも・・・もう一人何処か見覚えがあるんだが・・・)
(彼女は貴方達のクラスの担任、雨渡豊華先生の妹さんなの)
(なるほど、道理で似ている訳ですね)
四人が軽く会話を交わし、それが終わるのを待っていたか雨渡担任の妹であるらしい女子生徒が、自己紹介を始めた。
「それでは〜〜・・・新入部員の皆さんへ、三年で統生会会計である私・雨渡 穣華が、統生会及びマケンキメンバーの紹介をいたしますね〜〜」
姉妹揃って間延びしているなと如何でもいい事を考えながら、海童は穣華の紹介文句を聞く。
「まず、三年で統生会会長の高貴楓蘭さん」
「皆さん始めまして、
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