第五章 楽園
第5話 都市伝説
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ラするのを見せつけるんだもん!嫉妬の炎で燃え尽きそうだぜ!グスン……」
半泣きになりながらも言った。恐らく彼の本心だろう。怪我してなければ俺もアレをくらってたかもしれない。
凜袮「本当に仲がいいよね。3人とも」
確かに殿町は変態なところもあるがいい奴だ。それは否定しない。
上条「そうか?」
殿町「ハッハッハ!それより五河」
その笑いは何なんだ?あと話が180度逆になるような気がするんだが。
殿町「今日のニュース、みたか?」
士道「チラッとだけな」
殿町「あぁ。最近天宮市ではペットがいなくなる事件が勃発しているだろ?」
士道「それがどうした?」
殿町「あれな……『天狗牛』の祟りってやつだぞ」
士道「はぁ?『天狗牛』の祟り?」
上条「聞いたことないな……それって何かの都市伝説……的な?」
殿町「上条は転校してきたから知らないだろうが……まあ、話してやるよ」
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ーーー
ーー
ー
むかーし昔、天宮市が影も形もなかった頃のお話。
当時あった里山に牛のような長いツノを2本生やした鼻の長い化け物がいたらしい。
それを見た村人は、そいつを『天狗牛』と呼ぶようになった。
そいつは腹が減ると山を降りて子供や家畜を食っていたらしい。
村人は毎日怯えながら暮らしていた。
村人はどうにかしなければ村は全滅する、と思っていたのだが結局『天狗牛』が怖くて何もできずにいた。
そんな6月のある日、一人のサムライが村へとやってきた。そのサムライは正義感が強く、怯えている村人達を放ってはおけなかった。
サムライは今度『天狗牛』が降りてきたら俺に任せろと言った。
ありったけの酒を用意し、村人達は家に隠れ、サムライは『天狗牛』が降りてくるのを待った。
6月11日、天狗牛が降りてきた。
日にちが分かっているのはサムライの遺書に書かれていたため。
サムライは『天狗牛』に酒を飲もうと誘った。
『天狗牛』はこんな自分に酒を飲むことを誘う人がいて、驚き、また嬉しく思った。
恐らく酒を誘われたのが初めてだったんだろう。
『天狗牛』はどんどんサムライと打ち解けていった。
サムライも誤算だった。
『天狗牛』は昔ひっそりとあの村に住んでいたところを新しく来た人間に追い払われて、こっちに現れるようになったらしい。
サムライは『天狗牛』を酒に酔わせて池に沈める予定だったが、それをやめてとことん飲み明かした。
サムライは『天狗牛』を旅に誘った。『天狗牛』は最初迷惑になるんじゃないかと言っていたが、そんなものは関係ないと言われてまた嬉しくなり終いには泣き出してしまった。
でも、最
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