暁 〜小説投稿サイト〜
魔法薬を好きなように
第20話 ラグドリアン湖でのできごと
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、水メイジでも自覚できる者と自覚できない者がいるから、不安定な儀式だけど、自衛のためだけでもいいから、モンモランシーも試しにおこなってみたら?」

ケンカが嫌いだと言っていたモンモランシーなので、自衛という単語をつかってみた。

「そうね、ものは試しだけど、さっきの詠唱をもう一度教えてもらえるかしら」

「ああ、いいよ」

俺が先に言ったあとに、モンモランシーが続けて言う形でおこなってみると、モンモランシーが驚いたように

「なに、この感覚。直接触れていないなのに、まるでまわりの水が感じられるみたい」

「それが、トライアングル以上で感じられる水の感覚だと思うよ。水の感覚遮断はできるかな?」

「やりかたがわからないわよ」

「触診などに使うときに、触診を閉じるときと同じ要領なんだけど、どうかな?」

しばらく、集中していたモンモランシーだが「ふぅ」と息を漏らしたようなので、

「うまく、水の感覚遮断ができたみたいだね」

「そうね。これが、あなたたちの感じている世界なの?」

「多分ね。だけど、いつもその水の感覚にさらされていると、俺自身がまいってしまうから、俺の場合には、必要と思ったときにしか、水の感覚を感じようとしてはいないよ」

「あれがねぇ」

「まあ、モンモランシーの場合、慣れが必要そうだから、今日はもう水の感覚を開けない方がいいかもしれないね」

「そうさせてもらうわ」

モンモランシーは、水の感覚に優れているタイプなんだろうな。俺は、さっき水面をふれてみたが、水に触れただけでは、水の精霊が怒っているという感じがつかめなかったからな。水の感覚に鋭敏すぎるから、目の負傷が、自身の水の感覚の狂いになり、それがトラウマとして、精神的に病む原因となったのかもしれないな。まあ、今は直接関係はなかろうと、襲撃は夜中だというのとだいたいの方向はわかっているので、その近くで野営することにする。

夕食をとったあとに、ルイズをサイトに寝かせてもらってから、今晩の襲撃対策の話をする。

「水中の入ってくるのは、モンモランシーの言った通りに、風のメイジと火のメイジのコンビが、最低1組はいるだろうというところだ。それができるレベルのメイジが複数いるというのは考えづらいから、多くても2組だと思う。地上では、それに対して無駄な力を使わないように、幻獣などからの護衛として1人か2人ぐらいついてくるかもしれないから、多く見て、風のメイジが2人に、火のメイジが2人に、系統不明のメイジが2人の最大6人といったところだろう」

「メイジが6人って、どうするのよ」

「ラインが6人なら、どうってことはないよ」

「なに。その自信」

「戦闘時のラインとスクウェアには、それ以上の差があるってことさ。
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