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ハイスクール・DM
2話
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ってきて本気でまたぶっ飛ばしてやろうかとも思うが、ソーナからは向こうから手を出さない限り手を出さない様に頼まれている。
 ……取り合えず、嫌っていない相手に頼まれると断れない……と言う訳ではないが、あれで薄幸属性が有れば好みのタイプのストレートな相手なので、頼まれたら断りにくい。……言うまでも無く、四季の好みのタイプは詩乃である。

「何が気に入らないのよ?」

「そんなモン、アンタの兄に頭を下げたくないのと、オレが力を使う理由は既に決めてる」

 そう言った後リアスを一瞥し、

「少なくとも、アンタの為に使う力なんて一つも無い、と言う事だ」

 それだけ言って帰ろうとすると、木場が前に回りこむ。

「待ってくれないかな?」

「……待つ気は……っ!?」

 町の中から感じる気配は堕天使の物が二つ。しかも、一つは……

(二箇所……一つは家の方向? ちょっと待て、近場じゃ詩乃の神器、ドラグハート・ウェポンの存在に気付かれ……っ!? 拙い!)

 堕天使の気配が二つ……。目の前のリアス達はそれを知っていて放置しているのか、知らないのかは定かでは無いが、その内の一つの位置が拙い。別に“シノのんセンサー”等と言う特種能力を持っているわけでは無く、単純な位置関係での危険性の察知だ。

 態々実力上位のアウトレイジ達を自分の戦力の低下もあると言うのに、アウトレイジの書から一時的に開放して(人間に変装する事を条件に)自由に行動してもらっているのには訳が有る。
 多数の強力なアウトレイジ達の力で詩乃の持つドラグハート・ウェポンの存在を隠すためだ。副作用としてこの町に居る他の神器持ちの一般市民の事も隠せているが、それは別にどうでも良い。

 結果、天使、堕天使、悪魔の三勢力にとって駒王町と言う場所は直接赴かなければ神器持ちの存在を察する事の出来ない場所となった訳である。……当然ながら直接近付いて何か使用とすれば、即座に『悪・即・斬』と対応し易い。

 そんな訳で位置的に堕天使が詩乃と遭遇するかもしれない。何かをせずに立ち去るかもしれないが、そんな希望的観測などする気は無い。常に最悪の可能性を潰していくのが最善だと言うのは理解している。

「ごめん、少しで良いんだ……」

「悪いな、色男。呑気にオマラと遊んでる暇は無さそうだ」

 伸ばしてきた木場の手を逆に掴んでそのまま校庭へと叩き付ける。突然の行動に対して抗議の声を上げようとするが、睨みつけられて黙らされる。

 生徒会長には悪いが、堕天使が詩乃に近付く危険が有る以上、一刻も早く安全確保して置きたい。……要するに、非常事態に長々と結論の変わらない議論を続ける気は無いと言う訳だ。

「待ちなさ……っ!?」

超龍の潮流(ヴァルキリー・アース)
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