2話
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(……それにしても、何を考えてキングがオレを次の“こいつ”の所有者に選んだのか分からないけどな)
己の中にある力へと呼びかけるが、答えてはくれない。……答えられるほどの強い思いも、そもそもの力も足りていないとブルースが言っていたが、強い思いと言う意味については何も分かっていない。
少なくとも、何れ待つであろうオラクルとの戦いでは必要になってくるだろう。
(……取り合えず、今日こそ絶対に詩乃と一緒に帰る)
オラクルとの戦いが始まる前に、幼馴染との関係を少しでも前に進めておきたいと思う。……良くも悪くも、こんな風に何時までも悩んで居たくは無い。そう思いつつ、一誠へと視線を向ける。
(あいつにだって念願かなったんだからな)
改めて決意を決めるのだが……四季の決意は失敗フラグであった。
彼女は必死に“それ”から逃げていた。……帰り道、コートを着た男とすれ違った瞬間聞こえた言葉、それが始まりだった。
「珍しい神器を宿していると言う女か」
その言葉だった。……最初の発現の際に彼女に宿っている正体不明の神器の事は悪魔だけ出なく他の勢力に知られてしまっている。いや、正体不明と言うには語弊があるだろう。彼女に宿る神器の名は『ドラグハート・ウェポン』。アウトレイジの書と起源を同じくする別世界の武器であり、二天龍にも匹敵……場合によっては超える武具だ。その正体に気がついたのは今の所四季だけで有るが。
クリーチャー世界……アウトレイジやドラグハートが存在した世界にて名を馳せた英雄達が神器と言う形に眠りながら、幾つもこの世界に採炭し続けている事実……それに今の所気付いているのは、この世界で二人……『黄金世代』の力を継ぐ者だけだろう。
その男……堕天使『ドーナシーク』は内心で笑みを浮かべる。本来の目的の物とは違うが、手に入れれば……いや、所有者を捕えるだけでも、自分の地位は約束されるだろう。……所詮は人間、狩りでも楽しみながらゆっくりと追い詰めて捕えれば良いと考えていた。
背中から堕天使の証である漆黒の翼を広げ、上空から地を這うしかない人間を追い詰めれば良い。不安材料は此処を縄張りとする悪魔だが、最悪は敵勢力に疲れないように始末すれば良いと、その程度に軽く考えていた。
そして、光の槍を投げながら上空から逃げ回る彼女を行き止まりに誘導する。数センチの近さで顔の真横に突き刺さる光の槍、
「悪いが貴様には死んで貰う。恨むならその身に神器を宿した自分を恨むと良い」
目的は捕える事だが、結局神器を抜き取れば所有者は死んでしまうのだ、其処に間違い
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