2話
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かつて、カツキングは言った『仲間を傷つけるものは、オレにとっての悪だ』と。四季にとっての悪でも有るが、彼の場合少し違う『仲間と詩乃を傷つけるものは、全て悪だ』と。
……過去に二度、彼女を助けられなかった時、同時に叩ききるべき悪を失い、振り上げた拳を何処にもおろせずに居る。
……ならば、彼女が傷付いた二つ目の事実の原因は上級悪魔と神器。それを作り出した神が、無理矢理人間を転生させた者を裁こうともしない、無理矢理悪魔にされた者の事を考えない無能な魔王であるサーゼクスが、悪魔の駒なんて物を作り出してそのままにしている現魔王の一人が……叩ききるべき悪だ。
母親に化け物扱いされて苦しんでいる彼女を見てそう思わずには居られなかった。……そう呼ばれるべきなのは、己だけで十分なのに。だから、四季は憎しみをぶつけずには居られない。手の届くところに居る相手に理不尽な感情をぶつけないためにも、其処で思考を止めずにはいられない。『聖書の神と現魔王の二人が叩ききるべき悪だ』と。
手が届かないところに居るのならば、怒りをぶつけずに済む。……こうして駒王学園に入学するまでは、だ。
幸か不幸か、ぶつけるべき怒りの矛先が向きそうな相手がこの学園には居る。しかも、何を考えているのか、四季の持っているアウトレイジの力に目を付けて、自分の眷属に加えようとしている。
……さて、ボロボロになった生徒会室……。其処でこの部屋の主である『支取 蒼那』は頭に#マークを貼り付けながら、友人である『リアス・グレモリー』と対峙していた。
「今後、貴女が彼と関わる時は、“絶対”に生徒会の名前は出さないように!!!」
「ごめんなさい」
ソーナの剣幕と部屋の惨状に頭を下げるリアスだった。……結論から言おう、生徒会室をボロボロにした張本人は四季であり、四季がそれを実行する原因を作ったのはリアスである。はっきり言ってソーナはリアスのとばっちりを受けた結果だ。
まあ、ソーナとしては飽く迄『この学園の生徒の為に』と言う善意での話し合いの結果を、切れた四季による生徒会襲撃と言う笑えない結果に直結させたリアスに対して物凄く怒っている。
当然、その巻き添えを受けたシトリー眷族の女王である『真羅 椿姫』も表情こそ変えていないが、目は完全に怒っている。グレモリー眷属の女王である『姫島 朱乃』に向けている視線に込められた意思は『お前が止めろよ』と言ったところだろう……。
まあ、誤解が解けた時には四季はちゃんと謝ったが……言い分を聞くと『この学園の生徒全員が入学した当初から卒業までの間、悪魔……この学園を傘下にするグレモリー家の傘下に入る』と言うのは、本来は神器持ちの生徒がそれを危険視する勢力に殺されない為に決
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