暁 〜小説投稿サイト〜
バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
騒がしい春の協奏曲(四月)
第一章 小問集合(order a la carte)
第二話 彼らとの出会い
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に対する答えでも考えときゃいい。」
ほらいけ、と急かされ僕は教室にようやく足を踏み入れた。

教室に入ると、教室の出入り口での騒ぎにクラスのほとんどの目線がこちらを向いていた。
はっと息を呑むのが分かる。
こちらに注目していなかった生徒も、近くにいた彼の友達(暫定)が固まったのをいぶかしげに思いながらこちらを見てくる。
するとどう言うことだろう、その生徒もまた彼の友達宜しく固まった。
そんな反応が次々と連鎖していき、最終的に気を回してくれた男子と島田さんと既に教室の中にいたもう一人の女子生徒以外の全員の動きが止まってしまった。

まさか、教室には行った瞬間に女装がばれた?

いや、そんなことはないはずだ。
現に西村先生にも本当の性別を疑われるような状態なのだ。
しかし、なら。

「「「銀髪美少女が俺たちの教室にやってきたぜぇい!!!!」」」
「Welcome our class!!」
「Year! let's party!!」

静寂を打ち破る怒声。

「な、何なのですか、この人たちは……」
しかも辿々しい英語まで聞こえたのですが……
「ごめんね、呆れ果てるほどみんなバカでしょ。」
そういいながら教室の端の方に僕を誘導して席を取る島田さん。
「こういうことは日常的なものなのですか?」
「そうじゃの、たとえばワシの先輩がワシを呼びに去年の教室に来たときもこんな感じじゃったと記憶しておるぞ。」
気づけばもう一人の男子用制服を着ている女生徒が近くに来ていた。
「ゴホン、一応じゃが。ワシは男じゃと先に言っておくぞ。」
「そうなのですか、島田さん。」
「違うわよ。秀吉って性別なのよ、この木下は。」
「何じゃその第三の性別的な扱いは!!」
新しいクラスメイト達の賑わいが少し心地よく感じる。
「名乗り遅れたの。ワシは木下秀吉じゃ。姉上が同学年におるゆえ、秀吉で願うぞ。」
「私は島田美波、よろしくね。」
「私は妃宮千早と申します。よろしくお願いしますね、秀吉君、美波さん。」
「それからワシ達のグループの者と言えばあそこでカメラの手入れをしている土屋康太、通称ムッツリーニもそうじゃの。」
そういって彼(?)はカメラのレンズを丹念に磨いている小柄な男子を示した。
「吉井はまだ来てないよな?」
「そうじゃの、まだ見ておらぬな。」
坂本と名乗った生徒もこのグループなのだろう。
「吉井、という方はどのような方なのでしょうか?」
「ばかじゃな」
「とびきりのバカね」
「バカの代名詞だな」
そこまでなのですか?
「この時点でいらっしゃらないと言うことは、DやEといったクラスに引っかかることが出来たということでは無いでしょうか。」
「ふん、そんな奇跡の中の奇跡があるわけ無い。いいか、アイツは以前こ
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