暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第3話 いい人?わるい人?わけの分からない謎な人
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の口から出た言葉に、その場を覆う凍った空気がさらに密度を増したのは言うまでもなかった。
 しかしそんな空気オレは知らんとばかりに、ラディはスバルに話しかける。

「ナカジマ陸曹、じゃなくてスバルはスパイになりたいのか?」
「へ? あ、いえ、あの、スパイって、ほら、あの、カッコイイじゃないですか?みたいな?」
「カッコイイ? あぁ、スバルはスパイっていうのを映画でしか知らない口か」
「え?え、えと、まぁ、そんな感じです?」
「ならやめたほうがいいぞ〜。スパイなんて基本裏方。地味だしキツイし、せっかくスゴイことやっても基本誰も褒めてくれないしそれ以前に誰もそのこと知らないっていう職業だからな」
「へ、へ〜、そうなんですか?」
「そうそう。スパイがかっこいいなんて所詮映画とか小説の中の話だよ」
「そ、そうなんで、すね。思ってのと違う? です」
「実際そんなもんさ。ところでスバルは食堂のメニューなにがお気にい?―」
「――ってちょっと待てーーーーいっっっ!!!!」

 ヘリに乗ってから最も長く続いた会話をはやてが強引にぶったぎる。
 そのあまりの大声とぶったぎりかたにさすがのラディも驚いたのか、口を開けたままはやてのほうを見た。

「自分なになにもありませんでしたよ〜って感じで話しとんねん!!」
「え?いやなにもなかったじゃないですか特に」
「あったわ!! 普通にあったわ!! バリッバリあったわ!!いまさっき自分、自分はスパイです〜って認めたも同然のこと言っとたやないかい!!」
「確かに言いましたけど、なにか問題でも?」
「問題だらけや!! どこに自分で自分のことスパイです〜って手上げて言うヤツがおんねん!! ありへんやろ!?」
「いや〜でもみなさんオレのこと普通にスパイだってわかって……はっ!?」

 捲し立てるはやての応対を引き攣った笑顔を浮かべてしていたラディが、突如息を飲む。
 その様子にようやく分かったかとばかりにはやては口を一文字に結びながら大きく鼻息を出した。
 先程までのにこやかさは消え、これ以上ないほどに深刻な顔を浮かべて両手で顔を覆いながらラディが口を開く。

「セラフィム」
?なんでしょう??
「ネットの掲示板にスレを立ててくれないか」
?タイトルはどうしましょう??

 ネットや掲示板と言ったこの場に不釣合いな単語になにやら雲行きの怪しさを感じ、はやての顔が怪訝そうに曇る。
 しかしその顔も両手で顔を覆っているラディに分かるわけもなく、そのまま沈痛な声で告げた。

「『バレバレのスパイに気づけない無能が上司になった件』」
「だれが無能やだれが!!」

 自分の落とした爆弾に反省の色を見せるどころか、正反対の対応をするラディにはやての頭に再び血が昇る。
 そのまま再
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