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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos43王のマテリアルD/闇統べる王〜Lord Dearche〜
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た。

「お返しだ。受け取れい! 紫天に吼えよ、我が鼓動! 出でよ、巨重!!」

王さまの前面に展開されたミッド式魔法陣が5枚。中央に大きなものが1枚、四方に4枚っていう風に。わたしが最近学んだ超長距離砲撃のフレースヴェルグみたいな配置や。シャレにならへん魔力がわたしらに襲い掛かってくる。

「これ絶対にまずい! ディバイド! リリィ、ディバイド!」

『えっと、えっと、やってみる!』

「ジャガーノートッ!」

離脱する前に5枚の魔法陣から砲撃が発射されたんやけど、砲撃はわたしらやなくて空に向かって発射された。失敗?って思った直後、直角に曲がって降り注いできた。何を考える間もなくシールドを張った。でもここでもまた予想外なことが。砲撃はわたしらに当たることなく海面に着弾。大きくドーム状に爆ぜた。アカン、強大な魔力に呑まれる。

「リリィ!」

『八神司令、もしかしたら、ごめんなさいかもです!』

トーマ君とリリィさんには何か秘策があるようで、足元から迫って来てる魔力に大剣を向けて「『ディバイド・・・ゼロッ!!』」剣先から環状魔法陣のようなモノを伴った砲撃を放った。と、「なんや・・・?」くらりと来た。なんや力を抜き取られるような感じ。それもすぐに治まったけど。とにかくトーマ君の放った砲撃が、5つの魔力爆発を相殺してくんが目に見えて判った。

「え・・・?」「なんだと・・・!?」

わたしだけやなくて王さままでもが驚愕。トーマ君が「た、助かったぁ・・・」って安堵。リリィさんも『上手くいったねぇ、トーマ』安堵。

「一体何をして・・・?」

「小僧! 貴様、一体何をした!今のはただの相殺ではないな! まるで魔力結合を強制的に解いたかのような・・・!」

王さまがトーマ君に詰め寄って来ようとしたんを「止まって」って前に躍り出て阻止する。わたしの目の前でにまで顔を近づけて来た王さまは苛立たしげに歯を噛みしめた後に反転して「まぁよい!」怒鳴るようにそう言うて離れて行った。

「はぁぁ・・・・。ふふ、ふはははは。貴様らとの戯れもここまでだ・・・!」

チラッと振り返った王さまの表情はさっきまでの苛立ちが完全に消えてて、その代りに喜色満面の笑顔やった。


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