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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos43王のマテリアルD/闇統べる王〜Lord Dearche〜
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とは違くて、悪い人には見えへんなぁ。もう一度声を掛けようとしたら、「ごめんなさぁーい!」謝りながら反転、ものすごい速さで逃げてった。
「逃げたらアカンですよー!」
トーマ君を追い翔ける。魔法使い歴半年も経ってへんけど、それでも特訓の成果で徐々にトーマ君との距離を詰めてく。するとわたしの接近に気付いたトーマ君が「うわっ、八神司令、速い!? 恐い、恐い、すげぇ恐い!」怯え始めた。そこまで怯えられるとなんやショックや。
「あのー、止まってくださーい! 危ないですよー!」
停止するように呼びかけながら追跡してたそんな中、ゾワッと悪寒が奔った。3ヵ月前も、そんでつい数時間前にも感じた、あの子が放つ魔力反応。わたしは「止まって!!」トーマ君に向かって叫んだ。その直後、トーマ君の前の空間から膨大な魔力が溢れ出して、「王さま・・・!」が現れた。
「うわっと! な、なんだぁ!? 八神司令のそっくりさん!? 双子!? にしては顔つき悪っ!」
『下がって、トーマ! すごい嫌な感じがする!』
「いきなり我に突っ込んで来たかと思えば、言うに事欠いて我が不細工だと!? 無礼者めっ!」
――インフェルノ――
「言ってねぇぇーーー!」
王さまが“エルシニアクロイツ”を頭上に掲げると同時、魔力塊が複数と降って来た。トーマ君を「急いでこっちへ!」呼び戻す。そやけどトーマ君は「銀十字!」って本の名前らしい言葉を叫ぶ。と、「おお!?」本から勢いよくばら撒かれたページが、王さまの攻撃を防ぎきった。
「む!? なんだ今のは・・・!?」
「あっぶなぁ! いきなり攻撃とか・・・! 八神司令の妹さん? お姉さん? どっちか判らないけど危ないじゃないか! しかも不細工なんて言ってないし!」
「はあ!? この我と、そこの子鴉が姉妹だと抜かすか、下郎!」
『え、違うの? あんなにそっくりなのに』
「違うわ!・・・ん? 女の声?・・・ほう貴様、融合騎を従える騎士か? ふむふむ、見た目も存外に悪くない。ふむ。先程の無礼を許すゆえ、我が軍門に下れ」
何を考えてるのか王さまがトーマ君をスカウト。いきなりそんなことを言われたトーマ君は「え? これもテスト? 全っ然、事情が呑み込めねぇーー!」さらに混乱してしもうた。
「アカンよ、王さま。一般の人を悪の道に引っ張り込もうとするなんて、嘱託とは言え管理局員として見過ごせへんよ」
「よかろう。では、ならばその小僧を賭けて、我と子鴉で死合ってみるか?」
VS?―?―?―?―?―?―?
闇統べる王ロード・ディア―チェ
?―?―?―?―?―?―?VS
「なんか知らないけど、八神司令と王様?が俺を巡ってケンカ勃発!? 修羅場!? ひょっとしてモテ期なのか!?」
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