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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos43王のマテリアルD/闇統べる王〜Lord Dearche〜
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第97管理外世界。世界名を地球。そのうちの一国・日本。都市名を海鳴市。その街にある海に面した公園に、とある転移反応が発生した。しかもその転移反応は通常のものではなく、管理局で認知されていない技術による特別な反応だった。空間が揺らぎ、その揺らぎの中から2つの人影がポイッと放り投げ出されるかのように出現した。

「?? へ? なっ、ちょっ、あいてーっ!?」

1人は少年。面立ちは幼く、背格好からして10代半ば辺りだろう。茶髪のショートヘアに、頭部上からピョンッと跳ねた1束の髪――俗に言うアホ毛が生えている。格好はラフな私服といったところだ。その少年は急に放り出されてしまった所為なのか受け身を取る暇もなく、雨が降っていることで濡れている石畳の地面へドサッと墜落した。

「いってて・・・。腰、腰が・・・。急になんなんだよ、もう・・・! ていうか冷たっ?」

尻餅をついている彼が悪態を吐いていると、もう1人の転移者が「ト、トーマ、危ない!」と悲鳴を上げながら落下して来た。もう1人は少女だった。彼女もまた10代半ば辺りだろう。クリーム色をしたロングストレートヘア、白のブラウスに紺青色のコルセットスカートといった、どこかのお嬢様のような服装だ。

「ぐげぇっ!」

「きゃあー、トーマ! ごめんなさい!」

遅れて落下した少女が、トーマという名前の少年の腹へと尻から落ちた。見た目が細身である少女であっても人ひとりの体重を腹に、しかも落下速度を加えた状態で乗られれば当然、苦痛だ。
激しく咽返るトーマの上から慌てて降りた少女は「ごめんね、重かったよね!?」と涙目で謝りながら、咳き込む彼の背中を何度も擦る。しかしトーマは怒ることもなく「リリィに怪我が無くて良かったよ」と少女――リリィの安否を第一に考えた返しをした。

「トーマ・・・、ありがとう」

リリィがトーマのその気遣いに嬉しく思って微笑みを浮かべていると、「それにしても、ここはどこだ?」トーマが立ち上り、座ったままのリリィに手を差し伸べた。リリィは「判らないの。気が付いたら、わたしもここに」とトーマの手を取って、立ち上がらせてもらった。2人は周囲を見回してここがどこなのかを確認するが、見覚えのない土地ということもあって判らないようだ。

「とにかく今は雨宿りだ。・・・あ、あそこへ行こう!」

トーマはリリィの手を引っ張って公園内に点在している屋根つきの休憩所へと走った。そして2人は屋根の下で濡れた髪や服を手で払いながら一息。

「えっと、確か、俺はアイシスを連れて、バニングス一尉たちが待つ訓練場に向かってる最中だったんだけど・・・」

トーマは腕組をしてうんうんと唸りながら思い返していく。トーマの脳裏に過ぎるのは、女性名らしいアイシスという者と一緒に、バニングス一尉
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